女子憧れのブランドショップ、シャネル銀座の4階で、幻想的なアートを楽しめる展覧会『「INSULA LUX 光の島」 アントニ タウレ展覧会』がスタート。作家のタウレさんが参加するプレスプレビューでお話を聞いてきました!
入場無料!シャネル・ネクサス・ホール
【女子的アートナビ】vol. 139
展覧会の会場は、シャネル・ネクサス・ホール。こちらで開催されるアートの展覧会は、いつも刺激的でとってもクール。しかも入場無料で鑑賞できる銀座の穴場スポットです。
2019年に15年目を迎えたシャネル・ネクサス・ホールでの文化活動は、芸術や文化を愛したブランド創業者、ガブリエル シャネルの精神を受け継いで企画されているとのこと。日本ではなかなか見ることができない個性派アートを紹介してくれる貴重な場所です。
現在、このホールで開かれているのは、スペイン・バルセロナ出身のアーティスト、アントニ タウレさんの日本初個展『「INSULA LUX 光の島」 アントニ タウレ展覧会』。
1945年生まれのタウレさんは、幼いころから絵を描きはじめ、建築を学びながら画家として活動を開始。1970年にバルセロナで建築家資格を取得し、さらに1975年にはパリで初個展を開催します。その後は、世界各地の美術館やギャラリーで個展やグループ展などに参加し、絵画だけでなく、写真や映像作品も制作。
さらに、パリのオペラ座やニューヨークのメトロポリタン歌劇場など世界各地の有名な劇場で舞台芸術も手がけるなど、幅広い分野で活躍されています。
光と闇の幻想アート
今回、会場では「光の島」をテーマにした作品40点を展示。絵の舞台となっているのは、1970年からタウレさんが暮らし、インスピレーションの源となっているスペインのフォルメンテーラ島です。
趣のある建築物や外から差し込む光、そして海岸などの景色がモチーフとなり、どの作品にも建物の内側と外側をつなぐ“開口部”が描かれています。
「50年近く絵を描いていますが、常に“開口部”に惹かれて興味を持っています」と語るタウレさん。開口部は、光と暗闇、人間の意識の外側と内側、現実と虚構をつなぐ重要なポイントになっているそうです。また、水平線や境界線も重要なテーマのひとつ。作品の中に繰り返し登場しています。
タウレさん 水平線は無限につながっています。この無限というのは私たち人間の内側にもあります。また、描いている道は、こちらにも行けてあちらにも行ける、始まりも終わりもない道なのです。
絵画だけでなく、自ら撮影した写真の上に油彩で絵を描いた作品も展示されています。これらの作品も、主要モチーフはやはり開口部。タウレさんにとって、絵画と写真は密接に関係しているそうです。
パワースポットも出現!?
そして、作品と一緒に楽しみたいのが、展示空間。この展覧会の構成は、アートディレクターでグラフィックデザイナーのおおうちおさむさんがタウレ氏と相談しながら手がけたとのこと。特に、一番奥にある展示空間について、タウレさんは次のように語りました。
タウレさん この空間は、まるで寺院の中のような感覚を覚えます。デザイナーのおおうちさんと相談して、スピリットを見つけました。強いパワーのある空間をこちらに実現できたのではないかと思います。特に、この空間の中心に立つと、地球から受ける地の強いパワーを感じます。
実際に、筆者もその中心点に立ってみたのですが、両サイドに神殿のような絵が配され、突き当たりの壁には今展覧会のメインヴィジュアルにもなっている美しい絵があり、神秘的なエネルギーが集まっているように感じました。
アーティストたちが作り出した美の空間、ぜひ一度足を運んでみては?
Information
期間 :~2月14日(木)(入場無料・会期中無休)
開館時間 :12:00~19:30
公式サイト:https://chanelnexushall.jp/program/2019/antonitaule/#INTRODUCTION