2022年は以前に比べて行動制限が緩和され、たくさんの素敵なお店に足を運び、情熱的な職人や経営者にお会いすることができました。今回は特に印象に残った4店を紹介します。
2022年はパン・スイーツ業界でも、エシカル、サステナブルなモノづくりに向き合い、商品開発を進める動きが加速したように感じています。
また、本格的なフランス菓子、フランスのパンを理想としてきた流れも、「日本オリジナルのお菓子やパン」を模索する方向にシフトしてきたように思います。今回は、そうした業界の動向も感じられる4品をセレクトしました。
1. 「CHEESE WONDER」の「チーズケーキ」
ユニークな形もおいしさのヒミツ!「CHEESE WONDER」のチーズケーキ
2021年2月にオンラインのみで販売がスタートし、70万個以上を売る話題のチーズケーキ「CHEESE WONDER(チーズワンダー)」。
最高の素材を求めて行きついたのは、動物にも環境にもやさしい「放牧酪農」と「平飼い」の卵。酪農も養鶏も自社でおこない、毎週、数量限定で販売しているため入手困難ともいわれる人気のスイーツです。
ザクザクのアーモンドクッキーに、ふんわりとした生チーズスフレと生チーズケーキが重なった新感覚のおいしさは、作り立てを急速冷凍してお届けするオンライン販売だからこそ実現できる味。最近はポップアップなどの出店も増えているので、なかなか買えないという方はぜひそちらも狙ってみてください!
2. 「Universal Bakes Nicome(ユニバーサルベイクス ニコメ)」のヴィーガンパン
手前より時計回りに「オールドファッション ソルティキャラメルアーモンド」、「塩パン江戸前しょうゆ」、「VEGANクロワッサン」
ここ数年、急速に増えている健康志向のパンやスイーツ。ヴィーガン、グルテンフリー、糖質オフなど様々な種類があり、どれもおいしく進化しています。東京・下北沢にある「ユニバーサルベイクス ニコメ」は、世田谷代田に本店を構えるヴィーガンベーカリーカフェ「ユニバーサルベイクスアンドカフェ」の姉妹店。
華やかなパンや焼き菓子は、いずれもヴィーガンとは思えない見た目とおいしさ! とりわけドーナツとクロワッサンは「ヴィーガンだから」ではなく、シンプルに「おいしいからまた買いたい!」と思わせてくれる味わいでした。
3. 「パティスリー エヌグラム」の「シルキーショコラ」
「パティスリー エヌグラム」の「シルキーショコラ」。写真の4号サイズのほか、1人用の3号サイズも
コロナ禍でオンライン化が急速に進み、なかなか足を運べないエリアのお店のパンやスイーツが、お取り寄せで楽しめるようになりました。
濃厚なスイーツが恋しくなるこの時期におすすめなのが、東京・国分寺の洋菓子店「パティスリー エヌグラム」の人気スイーツ「シルキーショコラ」。商品名の通り、口どけがとてもなめらかで、生チョコのようなとろける食感は、これまでのガトーショコラの概念が変わるおいしさ! 冷凍状態で届くので、冷やして、常温で、温めて、と3つの温度帯で異なる味を楽しめるのも魅力です。
4. 「ぱんや 照光」のキュートなパン
かわいい目玉つきのパンは、「ぱんや 照光」の看板商品。新商品はお店のインスタでチェックを!
仕事柄、たくさんのパン屋さんを取材していますが、最近いちばん印象に残ったのが、東京・世田谷の「ぱんや 照光」。ご夫婦で営む小さなお店には、ネーミングも見た目も個性溢れるパンがずらり!
写真左の「トンネール」はコロネなのに、なんと中は空洞! お子さんが好きなものを詰めて楽しめるように、という遊び心のあるパンです。あんこやかぼちゃなどの具が、生地の量よりも多いほどぎっしり詰まった通称「跳び箱シリーズ」もおすすめです。
2022年は消費者のマインドが「おいしいから買う」だけでなく、その商品にどんな作り手の思いがあり、地球や人に配慮があるかどうかといったことが購入動機になってきていることを強く感じた1年でした。
2023年も引き続き、作り手の思いとともに、楽しくておいしい“食のニュース”をお届けしていきたいと思います!
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