うららかな春の日差しが嬉しい今日この頃。そんな季節に、ついつい目がいってしまうのが春色スイーツ。桜を連想させるピンク色や、草木の芽吹きを感じる若草色のスイーツを囲んで、うきうき心弾むティータイムを過ごしてみませんか？
美味しさだけではなく、見た目やシェアしたくなる焼菓子をご紹介するこの連載。第53回目はアグネス・ペストリーブティックの「ケークテさくらももいちごショコラ」をご紹介します。
徳島の恵みを美しいフランス菓子に昇華
徳島駅前の「アグネスホテル徳島」内にある、アグネス・ペストリーブティック。豊かな自然に囲まれた徳島ならではの多彩な素材に焦点を当て、徳島の魅力を発信しています。
たとえば、希少な砂糖として有名な阿波和三盆糖、幻の柑橘と呼ばれている上勝町産の柚香（ゆこう）など特産品を使用した商品がさまざま。
今回ご紹介するケークに使われているのが、徳島県の北東に位置する佐那河内村のみで生産されている“さくらももいちご”。なんとも可愛らしい名前の苺で、甘く濃厚な味と香りが特徴です。
緻密に計算された美しいフォルム
ケーク全体を覆ったストロベリーチョコレートの可憐なピンクは「かわいい…！」と、思わずため息が出るほど。
宝石のように散りばめた、さくらももいちご、クランベリー、ブルーベリー、ピスタチオに心ときめきます。
ケークの形は細長くスリムで、ホテルメイドの品格が伝わってきます。これは、ひと口で全ての風味が味わえるよう意図して考案されたそう。焼菓子でありながら、生菓子のような重層的な風味を堪能することができるのです。
さくらももいちごに味わいも見た目もキュン
さくらももいちごをセミドライに仕上げたのもポイント。通常セミドライのフルーツを作る際はスチームコンベクションオーブンを使いますが、さくらももいちごは糖度が高いため、糖分に火が入り黒っぽい見た目になってしまったそう。試行錯誤を重ねた結果、4日間かけて仕込みを行い、特殊な機械を使用することで色鮮やかさをキープすることに成功したそうです。
そんなセミドライのさくらももいちごをトップに飾るだけでなく、しっとりとした生地にも惜しみなく練り込んでいます。果肉にあたると粒感があり、凝縮した甘味がストレートに伝わってきます。そこに生地に使われている紅茶の香りがふわっと寄り添い、優雅な気分に。電子レンジで10～20秒ほど温めると、香り立ちが一層良くなり、チョコレートが生地と共にとろける感覚が幸福感あふれます。
ケークのフレーバーは他に8種類あります。ピスタチオ風味の生地にさくらももいちごのコンフィチュールを入れ、ピスタチオ風味のチョコレートでコーティングした「ケークピスターシュさくらももいちご」もおすすめです。
さくらももいちごの濃い甘味がピスタチオの豊かなコクに映え、色鮮やかな赤と緑のコントラストに気分が華やぎます。
贈り物に喜ばれるのはもちろん、春色スイーツはお茶の時間に彩りを添えてくれますよ。
