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肌もツヤツヤになる?「味噌汁」にはいいところがいっぱい!|お味噌汁をもっと知ろう①

美容
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みんな大好き、お味噌汁。1杯いただくだけで気持ちはほっこり身体もぽかぽかに。幼い頃から慣れ親しんできたけれど、案外知らないことがいっぱい。身体にいいと言われるのはなぜ? いつ頃から食べられるようになったのだろう? どんな具材が合うのかな? 私たちのソウルフードだからこそ、お味噌汁のこと、もっと深く知りたいと思いませんか?

教えてくれたのは…

女子栄養大学 栄養クリニック教授 蒲池桂子先生

管理栄養士、栄養学博士。「栄養クリニック」にて栄養相談を行うほか、企業向け栄養コンサルティングも展開。大手食品メーカーにて、減塩味噌や減塩スープなどの監修も手掛ける。

お味噌汁に期待できる「8つのメリット」とは?

お味噌汁は世界でも類を見ない「完全食」と一般的に言われているけれど、具体的にどのようなメリットがあるのだろう? まずはそこからおさらいしていきましょう。

メリット① 手軽にたくさんの栄養素を補えるスーパーフード

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味噌の原料となる大豆は、タンパク質・ビタミン・ミネラル類など、栄養素がとても豊富。「お味噌汁にすることによって、大豆の栄養素はもちろん、具材の野菜・肉・魚・海藻・キノコ類などの栄養素も、同時に摂ることができますよね。1杯でたくさんの栄養素を補えますから、スーパーフードと言えるのではないでしょうか」

メリット② ビタミンB群を摂取することで代謝がアップ!

上記でも触れたように、大豆には栄養素がたっぷり。「ビタミンB1やビタミンB2といった、ビタミンB群も豊富に含まれていて、これらは、糖質やたんぱく質、脂質のエネルギー代謝に欠かせない栄養素。味噌は大豆が原料ですから、お味噌汁を飲むことで大豆のビタミンB群も同時に摂取。代謝のアップにもつながるというわけです」

メリット③ 女性に欠かせないイソフラボンがたっぷり!

大豆にはイソフラボンという成分が含まれています。大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと分子構造が似ていることから、エストロゲンのような作用をもたらすことが知られています。エストロゲンは女性らしさを司るホルモンで、年齢とともに減少。手軽にイソフラボンを補えるお味噌汁は、女性にとって嬉しい存在!

メリット④ さまざまな旨味成分が心身を健やかにキープ

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心身の健やかさには幸福感が必要不可欠。「お味噌汁を飲むと、『おいしいな〜』としあわせな気持ちになりますよね。このおいしさのもとは複数の旨味成分。味噌にはアルギン酸やグルタミン酸、出汁のカツオ節や煮干しにはイノシン酸、昆布にはグルタミン酸が含まれています。すべてが融合することで独特の旨味が生まれるのです」

メリット⑤ カツオ出汁を合わせることで脳がリラックス!?

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「カツオ節にはヒスチジンという必須アミノ酸が含まれています。このヒスチジンは、脳内でヒスタミンに合成されて神経伝達物質として機能し、不安を和らげる効果が期待できると言われています。ただ味噌を溶いただけのお湯ではなく、カツオ出汁入りのお味噌汁を飲むことで、脳のリラックス効果も期待できるのです」

メリット⑥ トリプトファンの摂取で睡眠の質がアップ!

トリプトファンとは、大豆に含まれている必須アミノ酸で、脳内に運ばれるとセロトニンを生成。「セロトニンはメラトニンという自然な眠りを誘うホルモンと関連が深く、朝にセロトニンが生成されることで、そのぶん15時間後にメラトニンが分泌し、スムーズに眠りにつくことができます。つまり、朝に飲むお味噌汁が睡眠の質を高める鍵に!」

メリット⑦ 身体が温まり肌もツヤツヤ!女性に嬉しいことがいっぱい

「朝食に温かいお味噌汁を1杯飲むと、身体の内側から足の先までポカポカになり、体内の巡りがアップします。また、味噌には皮膚や粘膜の代謝や、爪や髪の健康維持に関わるビタミンB群が豊富。美容に直結する栄養素ですが、体内でつくることができないので、1日1杯のお味噌汁で、積極的に摂取していきましょう!」

メリット⑧ 発酵食品を食べることで腸内細菌の多様性が高まる

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近年、腸内環境が心身の健やかさに深く関わっていることがわかってきました。「腸内でいろいろな菌が元気に動きまわっていると、腸内環境が健やかに保たれると言われています。発酵食品には微生物が関わっていますよね。お味噌汁はもちろん納豆や糠漬けなど、さまざまな発酵食品を食べることで、腸内細菌の多様性が高まるのです」

illustration : Haruka Fukushi edit&text : Masayo Okegawa re-edit:Yuri Iwata[press lab]
※kiitos. vol.22(2021年12月23日発売)より抜粋。

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