多彩なジャンルの作品に出演し、常に新たな表現に挑み続けている佐藤 健さん。本質をすみやかに見極め形にする、その明晰な眼差しで捉えた自身の使命や恋愛に伴う痛みと希望を描いた主演映画『四月になれば彼女は』への想いを語ってもらいました。
彼が語る恋、そして愛
佐藤 健
その瞳に映るもの
お話をうかがったのは
俳優
佐藤 健
1989年3月21日生まれ、埼玉県出身。2006年に俳優デビューし、ドラマや映画など多くのヒット作に出演。また、アパレルブランド『ABYTS』のプロデュースも手がけている。素の表情が覗くYouTubeチャンネルは登録者数230万人超え。
Q.映画『四月になれば彼女は』で主演されていますが、佐藤さんにとっての四月のイメージは?
A.花粉症の対策に奔走する季節です(笑)。
「花粉症(笑)。僕の経験上、毎年発動することが確定しているんですよ。なので、この時期が近づいてくると“何かしら薬を飲んで対策せねば……”と思います。ファッションでいうと、四月はやっぱりピンク、ブルー、イエローのような春っぽい色合いが着たくなりますね。スプリングコートも好きなので、この春は僕が手がけるブランド『ABYTS』でも作る予定です」
Q.映画のキャッチコピーは「それでも人は恋をする」ですが、なぜ人は恋をするのでしょうか?
A.恋は、意思と関係なく生まれてしまうもの。
「この言葉が意味するところって、恋というものは自分ではコントロールできないってことだと思うんですよね。別に“恋をしよう”と思ってするわけじゃなくて、気づいたら思わぬところで恋をしてしまっていた……。そうやって、自分の意思とは関係のないところで生まれてしまうものなんじゃないかなって。そこに理由はないですし、“これをしたら恋ができる”とか、“あれを手放さないと恋はできない”といった条件もないと思っています」
Q.作品内でテーマになっている「愛を終わらせない方法」とはなんだと思いますか?
A.作品の中で、僕らなりの答えを提示できた気がしています。
「原作を読んだ7年前に、“愛を終わらせない方法”というフレーズに興味を持ちました。原作者の川村元気さんにもそれを伝えたんですが、当時の自分の中にその答えがあったわけではなかったんです。もちろん答えは一つじゃないと思うし、人の数だけ答えがあっていい。ただ、今回映画を撮影しながらいろいろと模索する中で、『僕らにとっての“愛を終わらせない方法”は、きっとこれしかないんだ』という明確な答えが出せた気がしたんです。それは作品内でしっかりと提示しているので、ぜひ実際に映画を観て確認してみてほしいですね」
Q.共演した長澤まさみさんの美しいと感じる部分は? また、長澤さんにメッセージをどうぞ!
A.役柄に真摯に向き合う姿が美しいと思う。
「まさみちゃんは、作品や役柄に対して非常に真摯な人。決して手を抜かないし、考えることから逃げないんです。もちろん作品へのアプローチ方法に正解はないから、“考えてもしょうがない”って感じで直感的に演じるのもそれはそれでいいと思うんですよ。でも、彼女がこんなにも真面目に役柄に向き合う人なんだと知れたことは大きな発見でしたし、そういう姿を見て美しいなって感じましたね。現場ではまさみちゃんがたくさん喋ってみんなを盛り上げてくれていたんですよ。現場を楽しい雰囲気にしてくれたことに、非常に感謝しています」
Information
映画『四月になれば彼女は』
3月22日公開
川村元気のベストセラー小説が映画化。精神科医の藤代 俊(佐藤 健)の元に、初恋の相手から手紙が届く。同じ頃、婚約者の坂本弥生(長澤まさみ)が姿を消してしまい……。ウユニ塩湖やプラハの美しい景色を交えながら、愛とは何かを探し求める男女の姿を描く。3月22日より全国東宝系にて公開。
MAQUIA 4月号
撮影/柴田フミコ ヘア&メイク/大木利保 スタイリスト/酒井タケル 取材・文/真島絵麻里 企画・構成/萩原有紀(MAQUIA)
ブランチダブルイヤーカフ ¥2970/エルエイチエムイー 60'sゴールドウォッチ ¥7700、ゴールドブレスレット ¥9900、60'sモヘアショール ¥33000/ラムホールベルーフ その他/スタイリスト私物
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