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[花粉症最前線2025〈まとめ〉]気になる新トピックスから、賢者の知恵まで伝授!

常に襲い来る目のかゆみや鼻詰まりで、仕事に集中できずQOLまで爆下がりに…。少しでも快適に過ごすために、花粉症の基礎知識や最新の対策法を徹底取材。今年こそラクになりたい人、必見です!

1.一度かかると治らない?薬を飲みすぎると効かなくなる?花粉症にまつわるウソ?ホント

Q.花粉症の流行って日本だけなんですか?

A.「NO!」世界各国で花粉症は起こり得ますが、地域ごとにアレルゲンは異なります
「日本では花粉症を発症する人口が増加傾向にあるため“国民病”と言われることがありますが、日本だけで起きるわけではありません。寒い国では白樺、暖かい国ではイネ科やヤシ科の植物など、アレルゲンは違えども花粉症は存在しています。また、大気汚染が過酷な東南アジアなどでは、汚染物質によるアレルギーも深刻に」(山﨑先生・以下同)

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Q.花粉の飛散量は毎年増えている?

A.「YES!」驚異的な猛暑などが原因で飛散量は増加傾向に
「花粉という名前のとおり、植物の開花数が多ければ多いほど飛散量も増加します。近年は温暖化による猛暑で植物の成長が促され、それにより花の開花数も増えているため、花粉の飛散量も年々増えてきています。また大気汚染も進んでいる今、汚染物質が植物に接触することで花粉が粉砕され、さらに肌や粘膜に付着しやすくなってしまうんです」

Q.花粉症のアレルゲンは、スギ・ヒノキ・ブタクサだけ?

A.「NO!」イネ科の植物など、アレルゲンは様々
「最も有名なのが、1月頃から飛散し始めるスギ花粉。3月頃から飛散するヒノキ花粉も春の花粉として有名です。そのほかに、9月にピークを迎えるブタクサ花粉に加え、あまり知られていませんが、5月と9月に増えるイネ科植物花粉、秋口に増加するヨモギ花粉など、1年を通して様々な花粉アレルゲンが存在します」

Q.「この症状が出たらが花粉症」という明確な診断基準はある?

A.「NO!」症状に個人差があるので、明確な基準はありません
「明確なガイドラインはありませんが、日常生活に支障が出るようならクリニックで受診を。眼科や耳鼻科へ行けば、粘膜の状態などから症状を判断してもらえます。また、クリニックによっては血液検査を受けることも可能。血液検査を受ければ自分がどの花粉に弱いかがわかるため、シーズンに突入する前に対処することが可能になります」

Q.春先に感じる肌のピリピリは花粉症に入る?

A.「NO!」肌のゆらぎは物理的な刺激によるものでアレルギー反応ではない可能性が
「目や鼻にも症状があれば花粉症の可能性がありますが、“肌がピリピリする”という症状だけであれば、花粉が肌に付着することで発生する一次刺激によるものが多いです。これは刺激による一過性のもので、大気汚染物質により引き起こされることもあるので、花粉症のようなアレルギー反応とは異なります」

Q.罹患者は若年化しているの?

A.「YES!」大気汚染や生活習慣の変化により、小学生から服薬を始める人も
「前述のとおり、年々花粉の飛散量は増加中。さらにPM2.5などの大気汚染物質の影響で花粉の粒子が微細化していることもあり、アレルギーを発症しやすい環境が整ってしまっているのが現状です。さらに食事が欧米化しているために脂質のバランスがくずれて、免疫機能自体が戦闘モードに。ちょっとした刺激でも過剰に炎症を起こし、子どもでもアレルギー症状が出やすくなっているんです」

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Q.一度発症するともう治らないもの?

A.「NO!」大人になってから症状が和らぐケースも
「残念ながら完治は難しいのですが、年齢や生活環境によって症状が緩和するケースがあります。お肉中心の食事から野菜中心の食事に変わったり、仕事をリタイアしてストレスが軽減したり、きっかけは人それぞれ。また、年齢とともに花粉症の原因となる免疫暴走による炎症が起こりにくくなるというデータもあります」

Q.薬を飲みすぎると効かなくなるって本当?

A.「NO!」症状の進行が薬の効果を上回ると“効かない”と感じることも
「花粉症に処方される抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬は耐性ができにくいので、体が慣れてしまうということはあまりありません。薬の効きが悪いと感じるのであれば、症状がより早く進行している可能性が高いです。また、今までは鼻だけだったのに新たに目がかゆくなったり喉がイガイガしたりと、どんどん症状が複雑化していくのも薬が効かないと感じる原因かも」

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Q.花粉症にならないように予防はできる?

A.「YES!」生活の見直しやストレスケアなどが有効
「花粉症は、体が異物と闘おうと免疫機能に必要以上にエンジンがかかっている状態。発症しないためには、まず免疫機能の暴走にストップをかけることが大切です。たとえばストレスがかかると自律神経が乱れて免疫機能に悪影響を及ぼしますし、暴飲暴食もその原因のひとつ。まずは生活習慣や食生活を見直すことも効果的です」

Q.できるだけ症状を軽くするために花粉の飛散シーズン前にできる対策はある?

A.「YES!」免疫を高めるビタミンDや炎症に関わる腸活を取り入れて
「大切なのはとにかく免疫ケア。ビタミンDを摂取して免疫を高めるのはもちろん、食事やサプリによる腸活もおすすめ。腸内環境が乱れると悪玉菌が増えてしまい、その悪玉菌から炎症シグナルが発信されて、血液と共に全身をめぐってアレルギー症状が起こりやすくなります。腸内環境を整え、炎症シグナルを発しにくい体づくりをしましょう」

Q.鼻水や目のかゆみ以外の症状もありますか?

A.「YES!」個人差がありますが、頭痛や発熱に悩む人も
「鼻水や目のかゆみのほか、目の充血やゴロゴロ感、喉の違和感や咳など、人によってあらゆる症状が起こります。また、粘膜が炎症ではれることで鼻が詰まり、呼吸が浅くなることも。そうすると倦怠感や集中力の低下、疲労や頭痛に発展するケースまで。炎症が強い人は発熱することもあります」

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Q.薬の服薬以外に治療方法はある?

A.「YES!」免疫の舌下免疫療法もおすすめです
「アレルゲンによっては、シーズン前の舌下免疫療法で微量のアレルゲンを体内に摂取し、花粉への免疫を高める治療が可能。ただ、効果を実感するまで1~2年ほど治療を続ける必要があります。ほかには、鼻の粘膜を焼くことでアレルゲンへの過剰な反応を抑えるという治療法も。効果は永久的ではありませんが、すぐに症状が軽減することがいちばんのメリットです。まずは信頼できるクリニックで相談をしてみて」

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