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[メゾン フランシス クルジャン]気負わずまとえる”私らしい香り”[エディターズピック]

小さなことですが、自分が大人になったなぁと思えることの一つに、香水を自然に使えるようになったというのがあります。特に、自分にとっての「私らしい香水」と出会えたことが大きくて。マイスタンダードな香りを軸にしながら、その日の気分やファッションに合わせてまた違う香りを楽しむ、そんなフレグランスの使い方を楽しめるようになりました。

【メゾン フランシス クルジャン】APOM = A Part of Me.「私の一部」という名前の、肌に寄り添う柔らかな香り

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私の定番といえる香りが、このAPOM オードパルファム。透明感や華やかさもありながら、どこか温もりや懐かしさを感じさせる香りで、つけるとまるで自分の香りそのもののように思えるフレグランスなんです。

基本的に毎日この香りをつけているのですが、それができるのもどんな気分にもどんなファッションにも違和感なくなじむから。丸みのある柔らかな匂いで、穏やかでフラットな気持ちでまとえる。まるでその人の肌から香ってくるような香りだからか、誰がまとっても“私の香り”になってくれそうな気がします。

APOMは、「A Part of Me=私の一部」。調香師フランシス・クルジャンの「香りとは、あなたが残していくあなた自身の一部」という言葉からとった名前は、これ以上ないくらいぴったり。特定のジェンダーを想定せずに作られたというのも納得です。

ネロリから始まり、ラベンダーやオレンジブロッサムの落ち着きや爽やかさ、そしてバニラの優しい甘さがほのかに顔を出し、ラストノートではイランイランをアクセントにパウダリーなホワイトムスクへ。そんな香りの変化も心地よいので、つけた瞬間だけではなく、時間が経った時の香りも感じてみてほしいです。

【メゾン フランシス クルジャン】アクア メディア コローニュ フォルテ、光と水をイメージさせるグリーンのフレッシュな香り

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もうひとつは、これからの季節におすすめしたいメゾン フランシス クルジャンの アクア メディア コローニュ フォルテ オードパルファム。メゾンを代表する「アクア コレクション」の第4弾の香りとして誕生。

ベルガモットやヴァーベナの爽やかでいきいきとした香りにフェンネルが甘さやスパイシーさ、ほんの少しの苦みを加えて、大人に似合うハーバルなグリーンノートに。蒸し暑くなる日本の春夏に品のいい抜け感を与えてくれる感じがして、朝これをまとうのが楽しみでした。

このアクア メディアは“中間の水”という意味なのですが、クルジャンの「中間」の表現がとても美しくて!水と光が出会うことで生まれる虹。その中央に現れる色が緑であることからインスパイアされたんですってー。太陽の光を浴びて育った緑や果実が、雨粒を浴びてみずみずしくきらめき虹が七色の彩りを添えるよう。

調香師フランシス・クルジャンが好きな理由

そんなわけで、私はもうシンプルに、調香師フランシス・クルジャンが大好きなんですが、その理由に日常に溶け込む香りだから、というのがあります。最初のAPOMは自分の一部のような香りというだけあって、本当に柔らかく懐かしく穏やかで品のいいフレグランスだし、アクア メディアの方もグリーンでフレッシュな香りはたくさんある中で透明感があってなじみのいい香り方をする気がする。華やかなシーンを彩るというよりも、毎日を心地よく過ごすための香りというか、ルームフレグランスみたいな存在の香水だなと感じています。

ちなみにクルジャンとの出会いは、このメゾンを創立する2009年に世に送り出した香り「アクア ユニヴェルサリス」。ラテン語で宇宙一の水という名前の“素肌と衣服をつなぐ香り”は、フレッシュにきらめきクリーンに香る、清らかで心地よい大人のためのシャボンの香り。このフレグランスの登場で「洗い立てのシャツの香り」を作るブランドが増えたという伝説もあるとかないとか……。

男女問わずすべての人に向けたというこの香水の良い意味での主張のなさが、大人の「香水」の押しの強さに腰が引けていた当時の自分にはすごく新鮮で。クルジャンとアクア ユニヴェルサリスに出会って、香水が”自分の日常にあっていいもの”に変わったといえるのかも!なので今でも好きな香りだし、マイ定番のひとつでもあります。

そんなフランシス・クルジャン、今はディオールのパフューム クリエイション ディレクターとして数々の新たな名作を作りだしています。ブランドの伝統ある香りも、彼のビジョンを通すとこんな風に解釈できるのかーと毎回新鮮な驚きが。また、回を改めて、好きな香りをご紹介したいと思います〜。

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