身体も心もなんだか“重だる〜い”状態で、いろいろな不調があれこれ噴出しがちな梅雨の時期。その原因は「湿度」の可能性大。湿度が及ぼす影響と対策を知って、カラッとした心身を勝ち取ろう。
体も心も重くて地味にツラ〜い
目指せ、日々快調!
湿気とのつき合い方
お話を伺ったのは…
臨床家・鍼灸師
若林理砂先生
東洋医学に基づく養生法を広く発信し、信頼を集める。『決定版 からだの教養12ヵ月』(晶文社)など著書も多数。
こんな症状は“湿気”が原因かも!?
脚がパンパンにむくんでダルい、痛い、気持ち悪い!
身体中の水分が脚に行っている!?と思いたくなるくらい、脚がパンパンで痛いほど。いつもの靴もきつくて履けません!
お天気がすぐれない日にはひどい頭痛で気分もすぐれない
雨の日やどんより曇った日には決まって頭がズキズキ。頭痛薬を飲んでも治らないほど痛む時もあり、何かの病気?と不安がよぎる。
どっぷり疲れた日の夜なのにいつまでたっても眠れない
疲れているのに、なんだか妙に頭が冴えて、目を閉じても睡魔の気配は一向にナシ。眠ろうと思えば思うほど、眠れない…。
理由もなく、イライラするもしくは不安な気持ちになる
何があったわけでもないのになぜかイライラ。かと思えば突然、謎の不安が襲ってきたり。この不安定なメンタルは何!?
重く粘り気のある湿気は 自律神経まで乱す厄介者
足のむくみや偏頭痛、不眠にイライラ、そして全身のなんとも言えない重だるい感じ。ジメジメの梅雨時になると現れる、そんな原因不明の不調に悩まされる人も多いはず。「それは湿気のせいで、心身が“湿邪(しつじゃ)”に冒されるから」と、臨床家で鍼灸師の若林理砂先生。「西洋医学ではまだはっきり解明されていない“湿気”の影響ですが、東洋医学ではこれを“湿邪”と呼び、人の心身にさまざまな悪さをするものと捉えています。重くて粘る性質をもつ湿邪は、余分な水分として体内に入り込み、下半身を中心に停滞し、気や血の巡りを滞らせて、むくみやだるさの原因に。さらに自律神経のバランスも乱し、食欲不振や不眠、不安感やイライラまで幅広い不調を引き起こすのです」
では、そんな湿気の“悪さ”から逃れるためにはどうすればいいの?「湿=体内の余分な水分を、溜め込まず、巡らせて排出することが何よりも重要。それは食生活や運動習慣など、ちょっとした日常生活を見直すだけで叶います。こまめに動いたり、利水・利尿食材を積極的に摂ったり、ツボ押しをしたり、対策を実践して、湿気に負けない心身を手に入れてください」
MAQUIA 7月号
イラスト/沼田光太郎 きくちりえ〈Softdesign〉 取材・文/原 千乃 企画/火箱奈央(MAQUIA)