インテリアの色選びで悩んだ経験はありませんか。お部屋の模様替えをしようと思っても、色選びや取り入れ方に迷ってしまいますよね。筆者もそう感じていたのですが、色のルールを知ったことでインテリアの色計画がより楽しくなりました。今回は、インテリアに必要な色の基礎知識や取り入れ方のアイデアをご紹介します。
少しの「色」知識で、インテリアがもっと心地よく
色は、心地よい空間をデザインするうえで重要な要素。色の専門家によると、部屋の印象を大きく左右し、人の心や部屋から受けるイメージにも影響するのだとか。色の選び方や取り入れ方のルールを知ることで、人それぞれが思い描く「心地よい部屋」に近づきます。
インテリアに使う色の決め方
インテリアの色を決めるとき、あなたは何を基準に選んでいますか。まず大切にしたいのは、「好み」です。自分が直感的に好きと思える色でなければ、その部屋で過ごす時間が心地よく感じられなくなるかも。とはいえ、好きな色の取り入れ方は難しいもの。そんな時には、ぜひ以下のルールを参考にして色を選んでみてください。
インテリア「色ルール」の具体例
1.ベースカラーを決める
室内の大半を占める床・壁・天井の色に使うのがベースカラー。白やベージュ、ライトグレーなど淡く広範囲で使っても目が疲れない主張の少ない色を選ぶのが良いでしょう。長い時間を過ごす住空間に向くのは、アイボリーや明るめのベージュなど少しくすんだカラー。真っ白は目を疲れさせたり、緊張を高めるため避けた方が無難です。
2.メインカラーを決める
メインカラーはカーテンや家具などに取り入れると良い色で、部屋を象徴する主役となる色。好きな色や理想のイメージに合わせて選びます。色数が増えそうになったら、3色以内を目安に。まとまりのあるインテリアに仕上がります。
3.アクセントカラーを決める
空間のなかで占める範囲は狭いものの、インテリアをデザインするうえで大きな影響を与えるのがアクセントカラー。クッションカバーや雑貨などで小さく取り入れる色です。ベースカラーやメインカラーに溶けこまない、鮮やかな色や※1色相環で向かい合う反対色(補色)を選びましょう。
※色相環:シアン・マゼンタ・イエローの「色の三原色」に中間色をくわえて、色みの順に並べたもの。12色や24色にまとめたものが一般的で、カラーコーディネートをするうえで大切な目安になる。
【色別】色の心理効果
・ピンク
ピンクは、気持ちを優しく穏やかにしてくれる色。淡い色合いは柔和なイメージを、ビビッドな色合いは情熱的な印象を与えます。好みが分かれやすい色ですが、女性らしさを演出したい部屋ならアクセントクロスやソファで取り入れるのも良いでしょう。
・オレンジ
明るく快活なイメージを与えるオレンジ。大地や木の色に近く、親しみの湧く色でもあります。コミュニケーションが活発になる色だと言われているため、リビングやダイニングにおすすめ。使い過ぎると落ち着かない印象になりがちなので、小物などでポイント使いすると良いでしょう。
・黄
黄色は、部屋の印象を明るくし活力を与えてくれる色。人が集まるリビングのソファやクッションカバーなどで取り入れれば、ハッピーな気分にしてくれそう。ただ、心に与える刺激が大きいため、使い過ぎるとイライラしてしまうことも。大きく取り入れたい場合は、ソフトなクリーム色を選ぶと良いでしょう。
・緑
緑は、自然を連想させる色。植物に囲まれていると落ち着くように、緑には穏やかな気持ちをもたらす効果があると言われています。最近ストレスが溜まっていると感じているなら、長く過ごす部屋に緑のファブリックや雑貨などを取り入れてみてはいかがでしょうか。
・青
海や空を思わせる青は、気分を静め集中力や判断力を高める色だと言われています。そのため、オフィスや勉強部屋などによく使われる色です。またリラクゼーション効果も高い青は、寝室に向いています。ただ、広範囲に使うと寒々しく寂しい印象になってしまうため、壁の一面だけ、小さめのラグ、ベッドリネンの一部など量を調整しましょう。
・白
光を反射し、明るさや広がりを感じさせるのが白の特徴。他にも、清潔感をもたらす・幸福をイメージさせるなどインテリアだけでなくファッションでも人気の色です。ただ、インテリアで使う場合、白一色で統一すると光を反射し視神経を疲れさせてしまうことも。壁や床に使う場合は、アイボリーやオフホワイトなどを選びましょう。
「色」を上手に取り入れて、理想のインテリアに
リビングは「楽しい空間」に、寝室では「ゆっくりと眠れるように」、書斎は「集中できるように」など、それぞれの部屋に求めるものは違います。そんな理想をインテリアに反映させるために、上手に使いたいのが色。
インテリアの色を選ぶときほんの少し色の知識があると、美しく仕上がるだけでなく、色の特性から「元気がでる・リラックスできる」など良い効果を得られることも。あなたも、色の基礎知識を生かして、自分らしく心地よい空間をデザインしてみませんか。
photo / Shutterstock