2歳未満の乳児へのマスク着用は「むしろ危ない」。日本小児科医会の発表に、驚きの声が相次いでいる。
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25日、日本小児科医会は「2歳未満の子供にはマスクは不要」であるという見解を発表。不要どころか「むしろ危険」との内容に、子育て中のユーザーを中心に、インターネット上で驚きの声が相次いでいる。
■2歳未満のマスク着用「むしろ危険」
小児科医会は同日、公式ページにて「小児科医会からのメッセージ」を掲載。「乳児のマスク使用ではとても心配なことがあります」と呼びかけた。
乳児は呼吸器の空気の通り道が狭く、マスクを着用することで呼吸がしにくくなり、心臓への負担にも繋がってしまう。また、乳児は吐き戻しも多いため「嘔吐物による窒息のリスク」も高まるとも指摘。
気温が上昇するこれからの季節は、「マスクによって熱がこもり熱中症のリスクが高まる」ことも懸念され、「顔色や口唇色、表情の変化など、体調異変への気づきが遅れる」という事態も起こりかねないという。
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■世界の症例から分かってきたこと
小児科医会は、世界の新型コロナウイルス小児感染症から、「子供が感染することは少なく、ほとんどが同居する家族からの感染」であることが分かってきていることも発表。
「子供の重症例はきわめて少ない」とされ、「学校、幼稚園や保育所におけるクラスター(集団)発生はほとんどない」という。
■母子感染も「レアケース」
また、「感染した母親の妊娠・分娩でも母子ともに重症化の報告はなく、母子感染はまれ」という傾向も見られるそう。
「子どもの新型コロナウイルス感染症は今のところ心配が少ないようだ」とし、改めて「2歳未満の子どもにマスクを使用するのはやめましょう」と訴えた。
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■「怖い」「広まってほしい」
25日には、緊急事態宣言が全国で解除され、4月7日から発令されていた地域では、約7週間ぶりの解除となる。経済活動が徐々に再開されようとする中での小児科医会の発表は、子育て世代を中心に衝撃を与えた。
インターネット上では「怖いなと思いました」「テレビでも言ってほしい」という声が続出。
一方で、緊急事態宣言の解除に伴い、登園を再開する保育園なども出てきていることから「幼稚園はできるだけマスク着用で…と通知がきたけど、年少さんは3歳。熱中症が怖い」と、“乳幼児へのマスク着用義務”に対する不安の声もあがっている。
(文/しらべぇ編集部・衣笠 あい)