普通に言えばいいのに、わざわざイヤ~な言いかたで、指摘や注意をしてくる人がいますよね。自分が悪いのかもしれないけれど、あの言いかたは腑に落ちない! 酷い! と怒ったり、傷ついたりすることもあるでしょう。そこで、そんな思いを回避できる対処法をお教えします!
嫌な指摘をされたときの対処法
誰でも価値観の違いなどでぶつかるときがあります。ネガティブな指摘を受けて、反発したら人間関係がギクシャクしてしまったり、言う通りにしたらマウントを取られたようになって嫌な思いをしたりしたことはありませんか?
建設的でない嫌な感じの指摘は、自尊心を傷つける屈辱的な個人攻撃になることさえもあります。「この企画を成功させるためには、まだまだ練らなければならない部分がある」と、「こんな企画は絶対に成功しないからやめたほうがいい」という言い方では、大きな違いがありますよね。前者には改善の余地がありますが、後者は可能性を否定して努力のチャンスを奪う言い方です。
「嫌な指摘を受けること」を避けたり無視したりすることなく、上手に対処できればイライラしたり、損な思いをしなくて済むのではないでしょうか。
今回は、嫌な指摘をされたときの効果的な対応のポイントを4つご紹介します。
1. まず受け止める
相手は「ごめんなさい」という言葉を聞きたいのではなく、「うん、わかったよ」とか、「あーそういうところもあるかもね」という言葉が聞きたいので、「あーそういうこともあるかな」、「この人はそう思ったんだな」と思ってまず受け止めておきましょう。
話に耳を傾けずに「でも~」、「そうは言っても~」と反発してしまうと、相手の余計な恨みを買ってしまいます。また、指摘をされたことから勝ち負けの対話になると、マウントの取り合いになったりしてしまいがち。そうならないためにも、まずは相手の意見をいったん受け止めることが大切です。
2. 「なるほど」は万能な言葉
いちいち付き合っていたら身が持たないような嫌な指摘の場合、細かい内容は聞き流してしまってもいいかもしれません。でもそんなときでも、きちんと聞いている姿勢は示してみましょう。
「はいはい」と適当な返事でもなく、「わかりました、そうします」と言いなりになる返事でもなく、「なるほど、~したほうがいいということですね」と返すと、相手は話をちゃんと聞いてもらえたと安心して、気持ちよく次の話に進めます。理解している気持ちが伝わる「なるほど」は万能な言葉です。
3. 「ありがとう」と感謝を示す
「ありがとう」と感謝されることで、相手の親切心はまずは満たされるはずです。相手の親切心に感謝をしても、実際に行動を変えるかどうかはあなた次第です。
ここで覚えておいてほしいのは、この「ありがとう」は、「あなたの考えを伝えてくれてありがとう」という意味であって、「ありがとう、参考にするけど、その通りにするわけではありません」ということです。
4. 必要以上に反応しない
無駄に反応せず心をクリアに保つのが何より大切なこと。自分の心の状態をみつめてみましょう。大事なのは、このとき「嫌な指摘をされて動揺している」、「怒りがある」などということを頭の中で客観的に確認することです。
よく知らない人からの指摘は、その人にとっての都合の良い意見であって、あなたのことを思って言っていない場合があります。そんなときに、あなたが過剰反応すると、相手は面白がってさらにヒートアップするので、相手にしないほうが良いことが多いです。とはいえ、全て無視するべきというわけではなく、ときに最高のアドバイスになる場合もあります。
一方で、仕事やプライベートで、一緒に過ごす時間の多い人からの指摘は、あなたにとっての最善を願って手助けしたいという気持ちからというのも少なくありません。そんなときは、相手の意見をよく聞いて、不満や改善提案などを書き留めてみると良い発見があるかもしれません。
ネガティブな言葉ばかり気になって、必要以上に反応してしまいやすいですが、同じように、自分にとって役立つ建設的な意見をありがたく受け取っていることも忘れないようにしましょう。
いかがでしたか。感情的になってしまうと、耳を傾けるのは難しいかもしれませんが、冷静になって対処することで、改善することもあります。できることから試してみてはいかがでしょうか。
橋本ミシェル
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※ 2020年9月4日作成