夏はあまり食欲がなかったのに、涼しくなってきた途端になんだかお腹が減ってしょうがない…まさに「食欲の秋」真っ最中の筆者が、今気になる都内のパン屋さんを厳選。どこもそれぞれに個性があり、その街で地元の人々に愛されているお店です。遠方でもわざわざ買いに行きたくなる魅力が詰まっていますよ。
毎日の食卓に並べたい飽きのこない味わい「根津のパン」
東京メトロ千代田線・根津駅から徒歩1分ほど。大通りを少し入ったところにある「根津のパン」。元々豆腐屋だったという物件をほとんど手を加えずに使用したというお店は、パン屋には見えない木製の引き戸が印象的。
店内は、唯一作ったというカウンターとパン棚にずらりとパンが並んでいます。対面販売なので、スタッフに直接パンについて質問できたり、おすすめを聞けるのが嬉しいですね。
このお店の特徴は、自家製酵母や国産小麦を使用しているところ。自家製酵母ゆえの、もっちりとした食感が楽しめ、素材の美味しさがじんわりと口に広がります。
人気なのは角食(食パン)やバケット。特別なものではなく普段の食事に食べたい、飽きのこない味が地元の人々に愛されているようです。
どんな気分の日も食べたいものが見つかる「市東製作所」
東武スカイツリーライン竹ノ塚駅。そこから徒歩10分ほどのところに、「市東(しとう)製作所」はあります。
お店に毎日並ぶパンは40種類弱。あんぱんや焼きそばパンなど、いわゆる「街のパン屋」にありそうなパンが並ぶ一方で、バゲットやカンパーニュなど、自家製酵母を使用したハード系パンのラインナップも豊富。どんな気分の時でも食べたくなるパンが見つかりそう。
店主自身は元々ハード系のパンが好きだったそうですが、小さなお子さん連れのお客様からの要望に応え、柔らかいパンも増やしていったのだそう。店主のそんな優しさが、小さなお子さんからお年寄りまで、家族みんなで楽しめるお店を形づくっているようです。
店内にはイートインスペースもあるので、好きなパンを買ってコ-ヒーや紅茶と共に味わってみては。
パン好きも唸らせるやみつきの味わい「粉花」
東京・浅草で姉妹が経営する人気のパン屋「粉花」。
レトロなパンケースが1台あるベーカーリースペースと、テーブル席が2つだけの小さなカフェを併設した店内には、焼き立てのパンのいい香りが漂います。近所の人から愛されるだけでなく、遠方からパン好きがはるばる買いに来ることもあり、早いときにはお昼頃には完売してしまうことも。
その人気の秘密の1つが、使われている素材。基本は北海道産の小麦に沖縄の塩、そしてオーガニックレーズンを使った自家製酵母。国産にこだわって作られたパンは、素材の味が最大限に引き出されて、一度食べたらやみつきになる味なのだとか。
あくまでもパンの美味しさを味わって欲しいという想いから、総菜パンはあえて作っていません。山型食パン・丸パン・イングリッシュマフィンといった小麦の味が一番引き立つラインナップがベース。その他、小麦粉と相性のいいナッツやフルーツを使ったベーグルやオーガニックチョコレートを使ったスコーンなど。店主姉妹が自分たちが美味しいと感じ、安心して食べられる物を提供しているのだそう。
地元の人もパン好きも唸らせる、こだわりのパン。是非味わってみたいですね。
他では買えないオリジナルパンが魅力「トリュフベーカリー」
近年おしゃれなショップが次々と出店している話題の街・清澄白河に隣接しながらも、下町の親しみやすさを色濃く残す門前仲町。「トリュフベーカリー」は、その静かな路地裏に佇んでいます。
サンフランシスコのベーカリーを参考にしたという店内は、天井が高く、厨房でパンが焼ける様子が一望できる開放的な雰囲気。まさに海外のスタイリッシュなベーカリーのようです。
自社で小麦粉を輸入して作ったという毎日でも食べたいライ麦パン、ワインにもぴったりのトリュフ入りの贅沢なパンから、子供も喜ぶクリームパンまで種類豊富。他にも、人気のチョコレートショップ「ダンディライオン」のカカオニブを使った「スコーンカカオニブ」、お酒にもぴったりな「大人のレーズンサンド」など、他では買えないオリジナルのパンが魅力です。ここでしか味わえないパンを求めて、わざわざ買いに出かけたいお店です。
築地ならではのパンが味わえる「ORIMINE BAKERS」
築地七丁目・勝どき・新大橋と築地の近くに3店舗を構えるのが、「ORIMINE BAKERS(オリミネベーカーズ)」。外観の可愛らしさだけでも、惹かれてふらりと立ち寄ってしまいそうですね。
自分たちが食べたいものを届けたい。そして、お客様にも安心して食べて欲しい。そんな想いから生まれたこちらのパンは、改良剤・イーストフード・乳化剤を使っていません。毎日安心して食べられるパンは、築地七丁目店では50種類以上と種類の豊富さも魅力です。