転機をチャンスにする人生の変え方とは。乃木坂46から女優へ転身した深川麻衣さんにインタビューしました。
“卒業ライブの翌朝、すごく清々しかったんです”
20歳から5年間、アイドルグループ乃木坂46のメンバーとして「第二の青春」を過ごし、今は女優として歩み出した深川麻衣さん。
中学時代から漠然と芸能界に憧れがあったけれど、実際に決心したのは、専門学校卒業後。
「ここで上京しなきゃ、何かにつけて『挑戦しておけばよかった』と後悔する人生を送ることになる。それは嫌だと思ったんです」
20歳という年齢はアイドルとして遅咲き。グループ最年長だった。
「10代で始めた子たちに比べると、『卒業したらどうするんだろう』という想像は、早くからしていたかもしれません」
具体的に“卒業”について考え始めたのは、4年目。「現在、やりたいことは?」と自分に問いかけ、出てきた答えが女優だった。
「元々、作品が大好きだった中島哲也監督のカラフルな世界に『走れ!Bicycle』のMVで入れたことが、すごく嬉しくて。映像の楽しさを知り、演技を勉強したいと思うようになりました」
卒業を相談したメンバーは、橋本奈々未さん(’17年卒業)。
「橋本ちゃんとは年が近いこともあって、卒業後の話をよくしていたんです。私の想いを知ってくれていたから、報告をした時は、『やっと決めたんだね』という反応。ただ、『私より先に卒業するとは思わなかったよ』って(笑)」
色々な方からはもう少し考えることを提案されたが、自らの意志を貫いた。
「乃木坂は居心地がよくて、本当に大好きな場所でした。でも、25歳という年齢を迎える、その時に決断しました」
新しい道を選ぶことは、勇気がいる。乃木坂46での実績がある深川さんにとっても例外ではない。
「“乃木坂”の看板がはずれてもひとりでやっていけるのか、不安でした。でも飛び込んでみなきゃ、失敗するかさえわからない。一度きりの人生、心配ばかりして動かないのはもったいないですよね。芸能界入りも女優への道も、“後悔しない選択”をしてきたつもりです。だから今も、後悔はありません。卒業ライブの翌朝、すごく清々しかったんですよ。『ああ、乃木坂でやり切ったんだな。心置きなく次の道に行ける』ってほっとしました」
ふかがわ・まい 1991年3月29日、静岡県生まれ。乃木坂46の1期生。’16年、卒業。2/ 17に初主演映画『パンとバスと2度目のハツコイ』が全国公開、4/20に朗読劇『ふじ子の恋』が上演予定。
ブラウス¥42,000(ZADIG&VOLTAIRE/ZADIG&VOLTAIRE TEL:03・6427・4348) その他はスタイリスト私物
※『anan』2018年1月31日号より。写真・土佐麻理子 スタイリスト・堀 継予 ヘア&メイク・横山雷志郎 インタビュー、文・小泉咲子
(by anan編集部)