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肩にピカチュウを乗せているサトシ 体への異常は「骨の変形のリスク」

アニメ『ポケットモンスター』シリーズで主人公を務めるサトシ。彼の肩には常にピカチュウが乗っているが、その負担は…?

1996年のゲーム第1作目の販売から24年もの間、世界中で多くの人から愛されてきた『ポケットモンスター』シリーズ。ゲームのみならず、アニメやカードゲームなど、幅広く展開されている。

ポケットモンスター

■サトシとピカチュウ

アニメ版『ポケットモンスター』(テレビ東京系)は、約23年の歴史があり、現在でも多くのファンから愛されている。そんなアニメシリーズで主人公を務めるのが、マサラタウン出身の10歳の少年・サトシだ。サトシはポケモンマスターになるために旅を続けている。

また、そのサトシと共に冒険を続けているのが「ピカチュウ」だ。『ポケットモンスター』を代表する存在であり、世界的に人気が高いキャラクターとして知られている。サトシは普段、高さ0.4m、体重6.0kgのピカチュウを肩に乗せており、その姿に憧れた人も少なくないだろう。

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■ピカチュウを肩に乗せて歩くのキツくない?

ただ、一部のファンの中には、意外な疑問を抱く人もいる模様。若干10歳のサトシの肩に体重6.0kgのピカチュウが乗っていることに対して、ツイッター上では「よくよく考えれば、サトシがピカチュウを肩に乗せてるのヤバくね?」「純粋に片肩に6.0kg乗ってるって考えると怪我しそう」といった声が多数あがっていた。

一方、過去のアニメ放送回で体重72.0kgもある、いわはだポケモン・ヨーギラスを軽々と持ち上げていたことを指し、「サトシ、めちゃくちゃ力持ち説あるな」「ヨーギラスを軽く持てるならピカチュウなんて問題ないだろ」といった声も寄せられている。

■サトシは「骨の変形のリスクが高い」状態

そこで今回、医学的リハビリテーションの専門職である20代女性の理学療法士に取材を行ない、サトシの体に起こり得る体の異常について聞いてみたところ、「骨の変形のリスクが高い」との回答が。

どうやら、ピカチュウを片肩に乗せて移動することが多いサトシは、「体の片側に長時間負荷がかかると予測され、姿勢のバランスを保つために通常より筋緊張が高まっている状態にある」そうだ。

しかし、アニメを確認してみると、サトシはピカチュウを乗せた状態で姿勢良く歩いている。これに女性は「片側の筋が発達している可能性が考えられ、非常にアンバランスな状態」と指摘し、「成長期真っ只中のサトシにとっては過酷すぎるほどの負荷がかかっており、骨が変形するリスクが高い」と説明していた。

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■サトシが体を治すには…

また、サトシの異常ともいえる筋緊張をなくすための解決策を聞いてみると「まずはピカチュウを乗せないことが一番ですね」といった夢のない解説が。

もしピカチュウを乗せ続ける場合は、もう片方の肩にも同じ重さのピカチュウを乗せてバランスを取る方法が考えられるそうだが、「成長期のサトシには、負荷が強すぎるため結果的にいい方法とは言えない」とのこと。ただ、サトシが平然とした状態で移動しているということは「じつはすごい筋トレをしていて、筋力のバランスを取っているのかもしれない」とも語っていた。

残念ながら、夢も憧れもない結果となってしまったが、アニメでは、サトシがピカチュウの電撃やリザードンの火炎放射を受けても、コミュニケーションの一環として喜んでいる描写も確認できる。例え、見えないところで筋トレを重ねていたとしても、ポケモンへの愛ゆえの努力と考えると、サトシの主人公っぷりには頭が上がらない。

(取材・文/しらべぇ編集部・北田力也)

北田力也
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