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自分の人生は自分で責任を取る。菜々緒のブレない選択軸

ライフスタイル

あこがれの人、がんばってる人、共感できる人。それと、ただ単純に好きだなって思える人。そんな誰かの決断が、自分の決断をあと押ししてくれることってある。20~30代のマイナビウーマン読者と同世代の編集部・ライターが「今話を聞いてみたい!」と思う人物に会って、その人の生き方を切り取るインタビュー連載。

取材・文:ameri
撮影:須田卓馬
編集:田島佑香/マイナビウーマン編集部

「今の彼とはいつ結婚するの?」「その仕事はいつまで続けるの?」

20代後半に差し掛かり、ライフステージにまつわる話題が出る回数が増えた。そして、よく聞かれるその質問に答えるのが、だんだんとおっくうになった。

周りの意見が気になってしまって、モヤモヤばかりが積もっていく。じゃあ一体、自分が大切にしている軸って何なのだろう。考えてみても、すぐに答えは出てこない。

「これからの人生、どうやって決断していけばいい?」「本当の幸せって何?」そんな人生の選択軸について、クールでストイックなイメージの強い菜々緒さんに聞いてみた。

平凡な“うさぎ”が誰かを守っている姿に勇気をもらった幼少期

現在、前編が大ヒット公開中の劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」。 2月11日(木・祝)に後編が公開される。

劇中で、地球と月の征服を企むデッド・ムーンの頂点に立つ女王・ネヘレニアの声を演じるのが、女優として活躍している菜々緒さんだ。

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かっこいい女性の代表といえる菜々緒さんも、私たちと同じセーラームーン世代。小さい頃から、友達とのまねっこ遊びではセーラームーン役を譲らなかったほど、月野うさぎ(スーパーセーラームーン)のことが大好きだったのだそう。

「変身前のうさぎちゃんは、セーラー戦士の中で一番頼りないキャラ。他のセーラー戦士たちには強みや特技がある中、彼女はへなちょこで。

普段はそんな普通のうさぎちゃんがセーラームーンに変身すると、凛としてリーダーを頑張っている姿や、誰かを助けたり守ったりして使命を全うしている姿には、子どもながらに勇気をもらっていましたね。

私自身、特技も好きなことも突き詰めるものもなく、どちらかというと平凡なキャラクターに近かったからこそ、惹かれたのかな」

彼女はそう言うけれど、私たちからすると菜々緒さんは強くて、かっこよくて、美しい理想の女性そのもの。まさに、“クールビューティー”という言葉がぴったりだ。

でも彼女は、「それはパブリックイメージです。本当の私はすっごく平凡ですよ」と言って微笑む。

「飛び抜けてすごいところがあるわけでもないし、本当に普通なんです。むしろ、平均よりもちょっと下くらい。普通すぎて、どうして私がこの仕事ができているのかな、とたまに不思議に感じるほどです」

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「かわいい」「うさぎちゃんみたいになりたい」と思いながら観ていた幼少期とは違い、大人になったタイミングで「美少女戦士セーラームーン」を観たことで、新たに感じることもあったのだそう。

「それぞれのセーラー戦士が抱えている悩みや葛藤が、少しずつ自分と重なる部分があって。

それを一人ひとりが乗り越えていく姿を見ていると、自分も壁を乗り越えられるのではないかと勇気づけられました。大人になってからの方が心に刺さりましたね」

やりたいことも熱中できることもない。学生時代に抱えていた葛藤

自分のやりたいことってなんだろう。このままズルズル生きていていいの? 平凡な人生に疑問を持たないわけではない。かといって、何か秀でた特技があるわけでもない。

ずっと、そんなモヤモヤを抱えて生きてきたような気がする。菜々緒さんは、そんな葛藤を抱いたことはあるのだろうか。

「ありますよ。私はこのままどうなるんだろう……と、不安ばかり抱えながら学生時代を送っていました。1学年が800人くらいいるマンモス校に通っていたので、中には読者モデルをしている子もいて。私はそれを『すごいな』って隅で見ているようなタイプだったんです」

高校時代にスカウトをされた彼女。だけど、すぐに芸能界に飛び込む決意はできなかったという。

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「スカウトをされたのですが、漠然としすぎていて実感がなくて。高校卒業後にそのまま芸能の道に進むイメージができなかったので、別に勉強は好きではなかったけれど、とりあえず大学へ進学しました」

彼女が本格的に芸能活動をスタートさせたのは、2009年。大学3年生の頃だったという。

「割と皆さんが悩むのと同じ状況に陥っていたと思います。やりたいことも、楽しみも見つけられなくて、この先どうしたらいいんだろうって」

完璧に思える彼女も、私たちと同じ一人の女性として悩んだり葛藤したりしていたのだと知れて、なぜか少しだけほっとした。

「いろいろ考えた結果、『人と違ったことがしたい』『楽しいことがしたい』という気持ちがあったので、スカウトされた事務所で活動することに決めました。それが大学に入学してすぐの頃でしたね。

やると決めたらとことん打ち込む性格なので、大学2年生までに4年間の単位をほとんど取って、3年生から芸能の仕事を本格的にスタートさせました。

卒業までに忙しくなればいいかなと思っていたら、思っていた以上に忙しくさせてもらえて……。卒業式には出られなかったほどでした」

彼女から醸し出されるかっこよさは、このストイックさが理由だったのだ。

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