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自分の人生は自分で責任を取る。菜々緒のブレない選択軸

全ての物事はタイミング次第。だから、流れに身を任せる

とはいえ、みんなが彼女のようにストイックに努力し続けられるわけではない。まさに、本作で描かれている、“自分の一番の敵は自分自身”という表現がぴったりだ。

日々をあたふたと過ごしていると、「これくらいでいいか」という甘えが出てきたり「もう無理」と諦めてしまいそうになったりする。

これほどまでにストイックな菜々緒さんでも、自分に負けそうになったことはあるのだろうか。

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「もちろんあります。やりたい気持ちはあるのに、能力がついてこない時なんかはくじけそうになりますね。でも、そういう時は無理にあらがわず、流れに身を任せるようにしています」

驚くほど達観している。苦しくてもがいてしまいそうなところで、きっぱり流れに身を任せるという決断はそう簡単にはできないことだ。

「今はそのタイミングではなかったんだ、と自分が納得するように解釈して、ちゃんと腑に落ちた状態で次に臨みます。

全ての物事にタイミングがあると思うので、その時が来るまで辛抱強く待ったり、別の事をして準備したりするのが大切だと思っているんですよね」

「人生、なるようにしかならないと思う」そうまっすぐこちらを見つめながら言う菜々緒さんは、やっぱり強い。

私だったら、今はそのタイミングではないと頭では分かっていても、耐えている間に心が折れてしまいそうになる。そこで、菜々緒さんなりの自分の奮い立たせ方も聞いてみた。

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「成功した時のイメージをするようにしています。昔どこかで読んだことがあるんです、『想像することで実現する』って。

ポジティブなイメージをすると、成功を引き寄せられるような気がするんですよね。『できるかも』と思えてくるのでおすすめです」

最後の決定権は自分。他人に流されず自分の幸せを選び取る

マイナビウーマン世代の女性は、仕事や恋愛、結婚など、選択を迫られる機会が急激に増える。

人生の分岐点が迫る女性たちが、どんな選択軸を持つべきかを聞いてみた。

「私だったら、自分がワクワクしたりときめいたりする方向を選びます。自分が楽しんでいるイメージができるかどうかは、大きな判断基準になっていますね」

そして、真剣な顔つきでこう続ける。

「あとは、他人の意見に流されないこと。だって、自分の人生は自分のものだから。例えば親に何か言われたとしても、それも鵜呑みにしてはダメだと思うんです」

誰の意見にも流されず、自分の意思を貫くこと。それは簡単なように見えて難しい。菜々緒さんも、周りに意見されることがあるという。

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「今は結婚する気がまるでないのですが、親からは『孫の顔が見たい』とよく言われます(笑)。もしその言葉に流されて私が結婚を決めたら、それは自分のためではなく、親のために結婚することになりますよね。

誰かの意見に流されて決めたことが失敗した時も、結局流された自分に責任があるんです。だから、“誰かがそう願っているから選ぶ”ということは一切しません。

最後の決定権は自分。自分が選んだことにしっかり責任を持てるかどうかも、私にとっての判断基準です」

その後、彼女はひと呼吸置いて、「幸せって人それぞれだと思うんですよね」と言う。

「周りが結婚したから、良い企業に就職したから、と流されて選んだ選択肢が、自分の幸せの基準と当てはまるかと言えばそうではありません。

『結婚したら幸せ』という固定概念こそ、すごく邪魔なものだと思うんです。結婚していなくても幸せな人はたくさんいるし、反対に、給料が高い企業に就職しても幸せを感じられない人もたくさんいる。

固定概念に惑わされずに、自分がちゃんと『楽しい』『幸せ』と思える選択ができる方がいいのではないかと思います」

そして、笑顔でこう締めくくった。

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「周りのことを気にせず、自分の軸で考えたり選択したりすることこそ、人生においてすごく大切なんじゃないかな」

菜々緒さんの言葉を聞いた今は、「私は私の幸せを探していこう」と思えている。

結婚が幸せだと思う人もいれば、そんなのどうでもよくて、仕事に熱中したり、趣味を楽しんだりすることに幸せを感じる人もいる。

誰かと比べて、流されて決めるのではなく、自分が納得できる決断を重ねていきたい。取材を終えた私の心は、何だか軽くなったように感じた。

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