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実は間違えている!? クッション言葉の正しい使い方

ライフスタイル

三上ナナエ(マナー講師)

何か言いづらいことや頼みにくいことがあるとき、うまく相手に伝える手段があったらいいと思いませんか? そんなときに使えるのが「クッション言葉」。聞いたことはあっても具体的にどんな言葉なのかわからない人も多いかもしれません。「クッション言葉」をマスターするため、マナー講師の三上ナナエさんに話を聞きました。

■クッション言葉の意味と使いたい場面

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まずは、クッション言葉とは何なのか、どんなときに使うのかを教えてもらいました。

◇クッション言葉とは

クッション言葉とは、伝えたい本題に入る前に一言添えて気遣いを示す言葉のことです。仕事でもプライベートでも使え、大変便利で、使うことで好印象を相手に与えることができます。言いにくいことをそのままストレートに伝えてしまうと、相手は心の準備ができず素直に受け入れられなかったり、ショックを受けたりしてしまうこともありますよね。そんなとき、クッション言葉は、その名前通り、衝撃を和らげるクッションのような役割をしてくれる言葉なのです。

◇クッション言葉を使うべきシーンと効果

主に「お願い・依頼」「お断り」「意見・反論」をする場面で使います。バリエーションを持って適切に使うことで、相手の心に寄り添う言葉かけをすることができるはずです。そして相手には「あなたは気を遣いたい大事な人です」ということが伝わりやすくなる効果も。
またクッション言葉からスタートすることで自然に相手を尊重する柔らかな口調になり、言い出しやすくもなる効果も期待できます。
対面コミュニケーションだけではなく、ニュアンスや温度が伝わりにくいメールや文書では、特に意識をして使うことをおすすめします。「偉そう」、「一方的」といった印象を抱かれるのを防ぎ、配慮が伝わりますよ。信頼関係を築く上でもクッション言葉は欠かせないものなのです。

■クッション言葉の使い方

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続いてクッション言葉の具体的な使い方について、教えてもらいました。

◇クッション言葉のシーン別具体例

よくあるシーン別にお教えします。

☆ものを尋ねるとき

「お尋ねしてよろしいでしょうか」
「失礼ですが」
「差し支えなければ」
「お教えいただきたいのですが」

例:「失礼ですが、お名前をフルネームでお聞かせいただけますでしょうか」

☆何か依頼するとき

「恐縮ですが」
「ご面倒をお掛けしますが」
「ご迷惑とは存じますが」
「こちらの都合で恐れ入りますが」

例:ご面倒をお掛けしますが、お引き受けいただけないでしょうか。

☆協力してほしいとき

「恐れ入りますが」
「お手数をおかけいたしますが」
「ご面倒をおかけします」
「お忙しいところ恐れ入りますが」

例:恐れ入りますが、〇日までにメールでお返事をいただいてもよろしいでしょうか。

☆断るとき

「あいにく」
「残念なのですが」
「申し訳ございませんが」
「心苦しいのですが」

例:申し訳ございません。〇〇は本日、休みを取っております。

☆意見・反論をするとき

「僭越ながら」
「おっしゃることは重々承知をしておりますが」
「余計なこととは存じますが」
「私の考え過ぎかもしれませんが」

例:おっしゃることは重々承知をしておりますが、今回はA案をご提案させていただけないでしょうか?

☆要望に応えられないとき

「せっかくお声をかけていただいたのですが」
「ぜひご期待にお応えしたかったのですが」
「身に余るお話、光栄なのですが」
「申し上げにくいのですが」

例:身に余るお話、光栄なのですが、今回は辞退させていただいてもよろしいでしょうか?

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