「プゥ」とお尻から出るおなら。「あ、出ちゃった…」と恥ずかしい思いをしたことは、誰にだって一度はあるのではないでしょうか。私たちにほぼ毎日起こる生理現象なのに、においや出る回数、音の大きさの違いなど、おならについてわからないことだらけ。人にはなかなか聞けない「おなら」についてまとめました。
おならが臭い理由
美腸カウンセラー®の田和璃佳さんにおならにまつわる悩みに答えていただきました。
Q. おならがひどく臭いんです、どうしてでしょうか?
自分のものだとは信じたくないくらい、おならが臭いです。普通の食事をしているはずだし、なぜ、こんなにおいになってしまうのか不思議。お通じのない時は、トラウマになるレベルです。もし、人前で出てしまったらどうなっちゃうんだろうとヒヤヒヤ…。(23歳・事務)
A.腸内環境の悪化により発生した腐敗ガスが原因です!
田和璃佳さん おならのにおいが臭いのは、食べたものを分解する際に発生した腐敗ガスにより、腸内環境が悪くなっていることが原因の一つです。特に、便秘などで便が腸に長くとどまると、それをエサに大腸菌が繁殖、ガスを大量に作り出してしまいます。真夏のゴミステーションのようなにおいになることもあります。改善するには、食生活を見直すことが第一歩。食物繊維をたくさん摂り、油や動物性タンパク質をできるだけ減らすように心がけてください。
※『anan』2020年7月22日号より。イラスト・丸ゐまん丸 取材、文・重信 綾(by anan編集部)
※ 2020.7.18配信
自分のおならにウンザリ
美腸ナースの小野咲さんと美腸カウンセラー®の田和璃佳さんに、おならについての聞くに聞けなかったことを教えてもらいました。
Q.我慢をしていると、大きい音が鳴る気がします。気のせいでしょうか?
“今は出てほしくないな~”というタイミングを狙い撃つかのように、おならをしたくなる私。乗り切ろうと必死で我慢している時に限って、大きな音が鳴るように感じるのですが、何か理由があるのでしょうか。自分のおならながら、うんざりです。(21歳・学生)
A.不意に勢いよく出てしまった結果、音が大きくなることがあります。
小野咲さん おならの音は、肛門から出る時の量と速さにより、大きさや高さが変わります。そのため、ずっと我慢をしていたけれど耐えきれず、思い切り出てしまった時などには、音が大きくなることも十分、考えられます。また、おならとは違いますが、おならを我慢することで、お腹が大きな音でグルグルと鳴る腹鳴が発生することがあります。これは、腸にあるガスが移動したり、消化や代謝ができない気泡が入り込んで腸が慌てたために起こります。
Q.ガスがすぐに溜まってしまいます。我慢しているとお腹が痛くて…。
ひどい便秘体質であることも関係しているのかもしれませんが、どうやら、ガスがお腹に溜まりやすいみたいです。出そうなおならを我慢していると、お腹が痛くなってしまうことも多く、本当にツラい! 何かいい解決法はあるのでしょうか…。(25歳・システム)
A.腸内のガスは体に悪影響を及ぼすことも。我慢せずに出して。
田和璃佳さん 腸の中に、おならの原因となる腐敗ガスがたくさん溜まると、腸のバリアが破れて穴が開き、そこから血流に乗ってガスや毒素が全身に回ってしまうことがあります。すると、体の細胞を傷つけたり、老化を促してしまう可能性も考えられるので、できるだけ我慢せず、おならとして外に出したほうが、いいといえます。出す以外の方法は、正直、ありません。“したい”と思った時に駆け込めるトイレや、一人になれる場所を見つけておくと安心です。
田和璃佳 たわ・りか 美腸カウンセラー®。腸内環境を整えるオリジナルメソッドを提唱する「日本美腸メソッズ協会」代表。著書に『40代からはじめる「腸活×菌活」完全マニュアル』(監修・藤田紘一郎、徳間書店)。
小野咲 おの・さき 美腸ナース。一般社団法人日本美腸協会理事長。医療ベースの正しい知識をもとに美腸ケア術を考案。近著に『おとな女子の根こそぎよくなる!からだの整え方 腸もみde不調撃退!』(学研プラス)。
※『anan』2020年7月22日号より。イラスト・丸ゐまん丸 取材、文・重信 綾(by anan編集部)
※ 2020.7.20配信
明日誰かに言いたくなる腸についてのトリビア
実は腸の世界には、私たちが知っているようで意外と知らない事実がたくさん! そこで、腸にまつわるさまざまな“噂”を専門家に取材したところ、驚きの事実が明らかに。目からウロコのトリビアを仕入れて、さっそく周りの人に自慢しよう。江田クリニック院長・江田証先生に教えてもらいました。
歯を磨かないとおならが出る。
【解説】歯と歯の間にガスを作り出すタイプの菌が存在しているため。お腹のガスを減らすには、食後だけでなく食前に歯を磨いたり、うがいをして、菌を飲み込まないようにすることが大切。
※『anan』2020年7月22日号より。イラスト・ナカオテッペイ 取材、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
※ 2020.7.21配信