自分の子どもや夫が誉められたとき、思わず「そんなことないよ〜!」って言っちゃうこと、ありませんか?これを「代理謙遜」と呼んでいるSHELLYさん。「日本人らしい反応かもしれないけど、実は子どものためにも、夫婦のためにもならないのでは?」と指摘しています。今回は、“うちのパパなんて”と夫を下げてしまうママの悩みにお答えします!
Aさん(6歳男の子のママ)からのお悩み
子どもについて「〇〇ちゃんは優しいからお友達とトラブルなさそうでいいよね」と言われたとき、「自分の意見をはっきり言えなくて心配」などと返してしまいます。本当に優しいから肯定したらいいのに、どうしてこう言ってしまうのか自分でもわかりません。夫についてもかっこいいとか若いと褒められると、ありがとうと返すと微妙な気がして「でも太ってるし、体年齢はおじさんだよ」とつい答えてしまうんです。
謙遜の対象を「自分以外の人」にしないことって大切。もしもどうしても謙遜したいなら私なら「ねっ、誰に似たんだか!」と言うかな。そもそも「優しいけど主張がない」というのは男の子が言われがちだけど、優しいのはものすごく良いことだから、反面の話はしなくていいと思う。それに「うちのパパなんて問題」、これがママ友と仲良くなる話題というのはすっごいわかるのですが、本当に悩んでいなくて、ただの謙遜なら、やめたほうがいいと思う。夫下げ発言は、言霊になってちょっとずつ夫婦の関係に傷をつけていくと思うんです。それに、反対に妻上げ発言している男性って、余裕があってかっこよく見えません?(笑) 夫を褒められる女性も芯があって素敵。もちろん、無理に褒める必要はないですよ。子どもも一人の人間、ある意味他人だと意識すれば、勝手に下げないようにできると思います。
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子どもや夫=自分じゃない。 そう思えば代理で謙遜しなくなるはず
偉そうなことを言いつつ、私も代理謙遜しちゃうことあります。長女が優しいねと褒められたとき「人の妹ちゃんには優しいよね〜」とか本人に嫌味を言っちゃうこともあって、反省しているところ。代理謙遜問題で共通して言えるのは、子どもや夫を「一人の人として見よう」ということ。以前脳科学者の中野信子さんが、日本人は子どもを自分の延長と捉えている、と話されていて、なるほどと思いました。子ども(自分)のことを褒められると恥ずかしいし、文化として謙遜しているということなんですよね。それが、欧米と考え方が異なるところ。どちらが正しいということではないけど、代理謙遜問題では、自分の一部と思わないほうがいいと私は思います。子どもを謙遜しそうになったとき、これから頭の中でフラッグを立てていきたい。それで、「誰に似たんだろうね」「顔じゃなくて中身でモテてほしいな」とか、明るくうまく切り返して、みんなでちょっとずつ価値観をアップデートできたら素敵じゃないでしょうか? 以上、SHELLYがお伝えしました!
撮影/須藤敬一 スタイリング/野田さやか ヘア・メーク/高橋純子 取材・文/有馬美穂 編集/羽城麻子
*VERY2022年5月号「自分じゃないのに謙遜しちゃう「代理謙遜」癖ついてませんか?」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。