キッチンに溢れんばかりのモノ。収納が多い家に住んでいれば解決するのでしょうか?住み慣れた家、収納が少ない家に住んでいても、工夫次第で生活の道具をきちんと収めることができます。作業効率を上げて、快適なキッチン収納をつくってみませんか。今あるキッチン空間を使いやすくする収納方法をお伝えします。
コツ1:マグネット収納を生かす
キッチンには毎日使うキッチンツールと、使う頻度は少ないものの、使う時のために持っておきたいものがありますよね。
全てを引き出しに収めることができればいいですが、取り出しにくくなるほど詰め込むのはお勧めできません。
そんな時に役立つのが、マグネット収納術。
マグネットが付く場所を見つけて、そこにマグネット式の収納アイテムを活用する方法です。
例えば、代表的なのが冷蔵庫の側面。
わが家では、冷蔵庫はIHコンロの後ろにあります。
ここにマグネットフックを使って、鍋敷き、鍋つかみ、薬が入ったトートバッグなどを引っ掛けて収納しています。このマグネットフックは「北欧、暮らしの道具店」で購入したのもの。
コーヒーを淹れるためのお湯を沸かした後。
お鍋をもって運びたい時。
薬を忘れないようにするために。
ここに収納しておけば、便利な道具を収納します。
振り向いてさっと手に取れるので、キッチンでの作業効率がぐっと上がります。
そしてキッチンフードの側面も、使い心地抜群のマグネット収納場所です。
IHコンロの前に立ったまま手が届くこの場所には、「tower」のマグネット式のキッチンペーパーホルダーを貼り付けています。
耐荷重の強力な「tower」のマグネットフックには、ミニはさみ、ピーラー、スマホスタンドなどを吊るして収納。
調理台に向かっている時も、はさみがすぐに見つかり、ピーラーにさっと手が届き、レシピを見る時はスマホスタンドにスマホを置いて調理することができるのです。
まるでコックピットの操縦士のように、その場から動かず、道具に手が伸びる収納をつくることができます。
コツ2:入れ子にできる道具を選ぶ
次に、道具選びに目を向けます。
キッチンツールには、ボウルやバットなどサイズを大小揃えて置くと便利なものがたくさんあります。
けれども、これらをバラバラのデザインやブランドで揃えると、無駄なスペースが生まれてかさばってしまい、収納スペースを圧迫してしまうのです。
この問題は、同じアイテムを同じメーカーのもので揃えることで解決できます。
ボウルとザルは、柳宗理のもの。
調理バットは、野田琺瑯のホワイトシリーズ。
立てて収納することで、スリムで省スペースな収納が実現しています。
大きな調理道具でかさばってしまいがちなキッチンのシンク下収納の引き出しも、道具選びですっきりとした収納にすることができます。
同じアイテムが省スペースにまとまっているので取り出す動作もラクチンです。
同じく食器も入れ子にできるものを選ぶと、食器棚の中でも省スペース収納を図ることができます。
シンプルなデザインのものは、大中小と揃えて入れ子にして収納できるところが便利です。
例えば、料理の盛り付けも同じシリーズを一緒に使うと、テーブルコーディネートが同じ系統のお皿で美しくまとまります。
食べた後は、食洗機に入れて洗うのも並べやすく効率的。
さらには、食洗機から取り出して、食器棚に並べる作業までもスムーズに進みます。
コツ3:よく使うものはデザイン性の高いモノで見せ収納にする
最後におすすめしたいのが、見せる収納です。
デザインが派手なキッチンツールや、見た目に生活感が出すぎるものは、なるべく見えない所にしまっておきたいですよね。
逆に言うと、デザインが優れたお気に入りのものに変えれば、目につく場所に堂々と見せて置くことができます。
お気に入りの道具が飾られたキッチンは、お気に入りの空間になり、さらにそれがよく使うものなら、いつでも手に取れる便利さも兼ねるのです。
キッチンツールバーに引っ掛けて収納している、米とぎざるや茶こしは、見えてうれしくなるデザインのものを選んでいます。こちらは「福島奥会津編み組細工」のマタタビ米研ぎざると、「公長斎小菅」の茶こしです。
使ったあと半乾きの状態でもここに掛けておけば、収納した状態で乾かすことができます。
3つのコツで今よりずっと使いやすくなる
ディスプレイのように並べて愛でる道具たち。
色のトーンを押さえて、同系色のモノを並べるのがコツ。
統一感が出て、すっきりした空間を演出することができます。
余白をもって並べると、道具が生き生きとディスプレイされながら、いつでも手に取れる収納に。
マグネットが活用できる収納場所を探し、いつでも手に取れる収納をつくる。
入れ子にできる道具選びにより、省スペースで収納することを図る。
使用頻度が高いものこそ、デザインにこだわって見せる収納にする。
道具を詰め込んで使いづらくなってしまっている収納場所があったら、この収納術を活用できそうなものを見つけてみてくださいね。
photo / 佐々木奈美
整理収納アドバイザー。夫と男の子3人と5人暮らし。「家事は肩の力を抜いて、ラクをしながら丁寧に暮らしたい。」という想いのもと、インテリアを収納でカスタマイズしながら、時短家事、家事効率化を暮らしに導入。こだわりある暮らしが垣間見える投稿が人気です。