戻り梅雨のような空模様が続きましたが、関東では17日はぐっと気温が上がり、熱中症注意も出ています。
秋までば猛暑日が続きそうですが、今年は7年ぶりの節電要請も重なり、より節電が求められています。
とはいえ、エアコンの使用を無理に控えるのは熱中症のリスクにもなるため、賢くお得にエアコンを使うのが重要なポイントといえます。
猛暑を目前に、もっとも節電できるエアコンの使い方を、大手空調メーカー「ダイキン」に聞きました。
約25%の電気代の無駄
教えてくれたのは、「ダイキン工業」広報の重政周之さんです。
もっとも節電効果のあるエアコンの使い方、主なものは4つ。ひとつずつ紹介していきます。
(1)2週間に1度のフィルター掃除
フィルターは、2週間に1回を目安にホコリを取り除くことが推奨されています。
ホコリは掃除機で吸い取ります。汚れがひどい場合は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗い、汚れを落とした後に軽く水切りをして日陰でよく乾かします。
フィルターを1年間掃除しないと、約25%の電気代の無駄につながる場合も。また、フィルターの汚れが落ちない場合は、買い替えの必要も出てくるので、節電の今夏はこまめにやりたいところです。
(2)室外機のまわりに物を置かない
室外機の吸込口や吹出口がふさがれると、エアコンに負荷がかかってしまいます。エアコンの運転効率が下がることで、消費電力が上がり電気代も上がります。
対策法としては、
・室外機にカバーをかける
・室外機の周辺に荷物は置かず、室外機周辺の流れを妨げないようにする
など。
また、室外機周辺が高温になるもの消費電力が上がってしまいます。
直射日光で室外機周辺が熱くなってしまう場合は、日影が作れて風通しも良い「よしず」などを、室外機から1メートルほど離れたところに立て掛けることが効果的です。
(3)夏の日中、外出30分程度の場合はつけっぱなし
エアコンをこまめに切ったり付けたりすると、室温を大きく変化させるタイミングが増え、その分エアコンに負荷がかかり、消費電力も増加します。
夏の日中、30分程度であれば、スイッチを切るよりもつけっぱなしにしておいた方が消費電力を抑えられるといいます。
※ダイキン工業提供
また、 定期的な換気時もつけっぱなしが有効で、ダイキンが行った実験では、30分に5分の窓開け換気のたびにエアコンの電源を小まめにオンオフにするよりも、エアコンをつけっぱなしにした方が、電気代が1日で約45.7円(1か月換算で約 1371 円)低くなる結果がでました。
(4)風向は「水平」。風量は「自動」。
これは、温度ムラを解消して効率的に室内を冷やすためです。
エアコンは部屋の暖かい空気を吸い込んで、冷たい空気を部屋に吐き出します。冷たい空気は下へたまりやすくなっています。
部屋の中に「上が熱くて下が冷たい」という温度むらができていると、エアコンが「設定温度になっていない」と勘違いをして必要以上に部屋を冷やし、余分な電気を使うことがあります。
温度ムラを抑えるためには、風の向きを上向きか、もしくは水平方向に調整して、冷たい空気が上から下に循環するようにしましょう。エアコンとあわせて扇風機を使って室内の空気を混ぜるのも有効です。
また、 風量をエアコンに任せることで、部屋が冷えるまでは強風で、その後は微風という具合に、最も効率よく、快適に冷えるよう風量の調整を行ってくれます。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。