働き方も、恋愛も、生活様式も、全てのあり方が少し前とは違う令和の今。数えきれない変化の裏にある「新マネーハック」を、さまざまな分野の専門家たちが回答します。今回の回答者は、FP(ファイナンシャルプランナー)の丸山晴美さん。
今回のお話「100円均一で上手にお買い物をするには?」
生活雑貨にかかるお金を節約したい! と考えた時、身近な存在なのが100円均一。ですが、100均って本当にお得なのでしょうか? 100均のコスパや、本当に利用すべきものについて考えてみましょう。
広告宣伝費や人件費、製造コストを抑えて“100円”を実現
とはいえ、さまざまなアイテムを100円で提供できているのには理由があります。まずは、チラシやCMといった広告宣伝費をかけていないこと。そして、人件費や製造コストなども抑えることで、100円という価格が実現しています。
また、Seriaなどは自社でアイデアグッズを開発しており、それがお得に製品を提供できている理由のひとつとなっています。
しかし、昨今の資源高や円安などの影響で、100均にも値上げの波が。価格は変えずに内容量が減っているケースが増えているので、購入する際にはg単位や枚数単位で考えてみるといいでしょう。
「安物買いの銭失い」には要注意!
100均は、手頃な価格で便利なアイテムがたくさん提供されているので、目的のもの以外も買ってしまいがちに……。そういった部分も、利益に繋がりやすいのではないでしょうか。
気軽に買い物が出来る場所だからこそ、気をつけて買わないと「安物買いの銭失い」になってしまいがちに。そこで今回は、100均で買うべきもの・買わない方が良いものをそれぞれご紹介したいと思います。
洗濯グッズや収納、アイデアグッズがおすすめ
買って良いもののひとつが「収納ケース」。さまざまな種類やサイズの収納グッズが販売されており、片付けに役立ってくれるでしょう。
文房具は、ジェットストリームやぺんてるといったメーカー品であれば買ってOK。洗濯ネットなどの洗濯グッズも便利です。
先ほど触れたアイデアグッズも、安くてこだわりが詰まっているものが多いので、試してみることをおすすめします。特にキッチングッズはかなり充実しており、コストパフォーマンスが比較的良いことが特徴。お得に家事を楽にしてくれる製品に出会えるでしょう。食器やお弁当容器は100均のもので十分使いやすく、満足できるクオリティといえます。
また、それほど使う頻度の高くない調味料も、100均でそろえてOK。マグネット系アイテムも便利です。
そのほか、“使い捨て”で考えるのであれば、アウトドアグッズもおすすめです。生活を豊かにしてくれる観葉植物も、ものによってはお得。しかし、人気の植物は発売後即売り切れてしまうことが多く、いつ発売されるかは店舗によって異なるので、通い詰めないと好みのものを手に入れるのは難しいといえるでしょう。
ノーブランドの文房具や肌に触れるものは避けた方がベター。日用品はPBと比較
続いては、100均で避けた方がいいのではと私が考えるアイテムについてお伝えしていきます。
先ほど、メーカー品の文房具がおすすめだと言いましたが、ノーブランドの文房具は買わない方が賢明。芯が折れやすいなど、すぐに壊れてしまうことがあるので要注意です。
また、お菓子は100均用に少なく作られていることが多いので、容量をチェックしたいところ。ドラッグストアなどで買った方がお得に手に入れられるでしょう。
洗剤類は、汚れが落ちにくく、手荒れしやすいという声も。また、コスメやヘアケアアイテムといった肌に触れるものは、一概にダメとは言えませんが、肌トラブルの可能性があるのであまりおすすめできません。
毎日使用するペーパー類は、100均のものは割高気味。スーパーなどのPB(プライベートブランド)の方が安かったり、コストパフォーマンスが高かったりするので、比較してから購入するようにしましょう。キッチングッズとして欠かせないラップやアルミホイルも、PBやドラッグストアで買った方がお得です。
その他、刃物類は切れ味が悪かったり、工具は強度が弱かったり、乾電池は液漏れしやすかったりするので避けた方がベター。イヤホンや充電器は「すぐ使えなくなった」という意見があるので、その場しのぎで買うレベルなら良いですが、使い続けるのであれば良いものを買った方が結果的にお得と言えるでしょう。
100均のアイテムのクオリティはものによるのが正直なところです。安くて良いものなのか、安かろう悪かろうなのかを判断するためにも、スーパー、ドラッグストア、ディスカウントストアといった競合するお店でもチェックすると、 “当たり”に出会える可能性がアップ。お買い物上手に近づけるでしょう。
令和のマネーハック57
100円均一はおすすめ品もあれば避けた方がいい物も。PBなどとも比較して、上手に利用しよう。
(監修:丸山晴美、取材・文:ameri、イラスト:itabamoe)
※この記事は2022年09月12日に公開されたものです