こんにちは。和菓子女子のせせなおこです。「ついつい食べたくなってしまうような、おいしくてかわいい和菓子」をご紹介するこの連載。第54回目は、京都、梅園の「あんの花束」を紹介します。
1年の締めくくり、自分へのご褒美やお世話になった方へかわいい贈り物はないかな?とお菓子を探していた時のこと。これぞ探し求めていたものだ!!!と大興奮したのが、今回の「あんの花束」です。
梅園は昭和2年(1927年)に創業した京都の甘味屋さん。名物のみたらし団子はとにかく大好きで、京都に行くときは必ず立ち寄るお店です。
まるで本物の花束!嬉しいかわいいパッケージ
まず、このパッケージ!とても和菓子が入っているとは思えない、おしゃれでコンパクトなサイズ感!
箱を開けると、本当に花束のような見た目のどら焼きが登場!これは想像以上にかわいいぞ……!
あんの花束は「可愛いあんこのお菓子を作りたい」というアイデアから開発が始まったお菓子なんだそう。「あんの花束」というネーミングがたまらなくかわいいですよね!
梅園の商品は、代表・西川さんのアイディアで開発され、製造部にて手作りされています。餡と皮の組み合わせのアイディア出しのラフスケッチをもとに、スタッフの皆さんがひとつひとつ試作し、その中から商品化が決まったのだそう。
3種類の華やかなあんこを楽しんで
あんの花束は抹茶、紅茶、カラメルの3種類があります。
抹茶に添えられているのは胡桃とアプリコット。抹茶のあんことアプリコットの組み合わせは初めての体験でしたが、抹茶のほろ苦さを感じつつも和らげてくれる優れもの。相性抜群でびっくりです!
そして、紅茶。生地にもあんこにも紅茶が練り込まれていて、想像以上に香り高い紅茶を堪能することができます。添えられているのはカシューナッツとかぼちゃのたね。見た目がかわいいのはもちろん、食感も楽しいのが特徴です。
最後はカラメル。カラメリゼしたアーモンドが添えられています。カラメルってどんなあんこなんだろう?とドキドキして食べてみると、黒糖のような濃厚な甘さと、でも黒糖にはないほろ苦い香ばしさがあって、これはハマってしまいそう…!
餡を包む皮も一枚一枚手焼きで手がかかるため、大量生産はできないのだそう!もちっとした生地の配合は試行錯誤の末、理想を追求した現在の生地が出来上がったこだわりの一品!試作の際、想像とは違った完成度で、ボツになったものもあったそうです。
贈り物にぴったりの「あんの花束」。思わず渡すのが惜しくなってしまうほどのかわいさです。JR京都伊勢丹店では季節限定のあんの花束が販売されているそうなので、今度京都に行ったときは忘れず買いに行こうと思います。