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一級建築士が教える! 選んではいけない「1人暮らしの間取り、物件」と注意点

春から念願のひとり暮らしをスタートさせる予定のみなさん、そして親御さん、準備はいかがですか? 積極的に進めたいものの物件探しや間取り図の見方など、わからないことだらけですよね。一級建築士のリクドウさんが、絶対に選んではいけない「ひとり暮らしの間取り、物件」と注意点をお伝えします。

一級建築士が絶対に選ばない! 「1人暮らしの間取り」

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リクドウさん 春から初めてのひとり暮らしを予定している方は、期待と不安が入り混じった心境でしょうか。親御さんに至っては不安のほうが大きいかもしれません。1月頃から準備に動き出す方が多いと思いますが、ベースとなるのが「住まい」ですよね。とはいえ何もかもが初めてづくしですし、親御さんの時代と今ではいろいろなことが変わっています。ですから、親子で何から手をつけていいのかわからない、そんな状況に陥っている方々も多いと察します。

一級建築士から見たおすすめの物件というのはコレ! と断言したいところですが、それは残念ながらできません。なぜなら人それぞれ優先すべきことが違うから。例えばですよ、日当たり良し、築浅で駅近の1R物件があったとします。これって一般的に、良いお部屋、というイメージがあると思いますが、家賃が10万超だったらどうですか? 学生さんや新卒の方には、おすすめできませんよね。

もしくは、居室が北向き、という物件。こちらは一般的には、あまり良くない部屋、というイメージですよね。正直、激推し! とは言いにくい。でも、大きな窓が備えてあれば、陽光は差し込まないけれど、淡い穏やかな自然光で暮らせるんです。それを求めている人からしたら、良い物件、と言えます。そういうことなんです。

が、コレだけは避けるべき! という間取りや物件はお伝えできますのでご紹介しましょう。今のご時世に合わせた、「安さと居心地の良さ」を最優先事項としたうえでご説明します。

※東京都内ほか近郊都市に住む場合を想定しています。

その1. 換気が悪い

換気は、空気の対流を作ることが肝です。

暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へ流れますよね。ですから、理論上は上下に開口部があるといいんです。といっても、窓の多くは縦に長さがあるので、普通に開ければ高低の問題は簡単にクリアできます。とはいえ、開口部はある程度の面積も必要です。でも、女性のひとり暮らしで窓をガーッと大きく開けるのは抵抗がありますよね。その場合は、換気口を2か所作るといいですよ。居室側に1か所、角部屋だったらもう1か所くらい窓のあるところが多いですから、どちらも少し開ければOKです。

窓が1か所しかない物件も、換気扇があれば問題ありません。窓と換気扇、どちらも備えてあり、かつ換気扇はしっかり機能しているかに注意して物件をチェックしましょう。

その2. 居室とキッチンが一緒

いわゆる、1Rですね。動線が短くて済むというメリットもありますが、キッチンが同じ空間にあると食べ物のにおいが部屋中に広がってしまうので、お気に入りのワンピが昨日作ったニラレバ炒めくさい、自炊しなくてもスーパーで買ってきた餃子のにおいがニットに染みついてる、なんてことがざらに起きてしまいます。ですから、1Rはおすすめできません。

その3. 洗濯機置き場、冷蔵庫置き場がない

都内で賃料が6、7万円以内の物件ですと、洗濯機、冷蔵庫置き場がない部屋もあります。これは当たり前ですが非常に生活しづらい。洗濯機置き場がない場合は、共有の洗濯機があることも多いのですが、まぁ誰が使っているのか、何を洗っているのかわからないですからね、避けたほうがベターでしょう。そして、置き場を確認できたら、位置も重要です。特に冷蔵庫って、意外と音がするんですよ(静音タイプもあるがやや高め)。ですから、寝る場所から離れた位置にあるのがなおいいでしょうね。

©miko/Getty Images

※ 2022年2月26日配信。

意外と知られていない「間取り図の注意点」4つ

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最低限、選んではいけない間取りや物件のポイントを押さえたら、続いては間取り図を見る時の注意点をお伝えしましょう。よく間取り図だけで決めた、という話を聞きますが、一見わかりやすく描かれているようで、意外な落とし穴があるんですよ。かなり基本的な注意点をお伝えしますね。

注意点その1. 帖数を鵜呑みにしない

例えば1Rの間取り図で、6帖と書いてあったとします。よくあるのは、玄関から入ると左右にキッチン、トイレ・バスと、短い廊下があり、それを経て居室になる間取り。みなさん、6帖は居室部分のみを指すと思っていませんか。実は、トイレ・バスを除いた空間すべての場合があるのです。いや、もしかしたらそのケースがほとんどかもしれません。

注意点その2. 窓の大きさは間取り図ではわからない

窓の印は決まっていますが、サイズは間取り図に記載されていません。ですから、ベランダと窓があって、あ、これは掃き出し窓だな、と思っていたら、実際には床上数十cmもの位置にある小さめの窓だった、とうこともあり得るのです。窓に関して言えば、間取り図は位置だけを確認するもの、とわきまえておきましょう。

注意点その3. ロフト付き=天井が高い、と思ってはいけない

ロフト付きの物件は空間の有効活用としておすすめはしたいですが、ロフトがあるからといって、天井が高いのかな、居心地よさそうだな、と判断はできません。ロフトの床から天井までは1.4m以下と定められていますが、天井高が〇m以上の空間に設置しなければいけない、という決まりはないからです。

注意点その4. バス・トイレ同じ、を毛嫌いしない

バス・トイレ同じ=狭い、という先入観は捨ててもいいかもしれません。いまはユニットバスがどんどん進化しており、同室でも空間にゆとりがあるものもあるんです。築浅物件ではなおさら検討の余地ありと思ってよさそうです。

©studio marble/Getty Images

※2022年2月26日配信。

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