実は健康のバロメーターといわれている爪。40代50代は体や心の不調にともない、自分でも気づかないうちに爪トラブルが出ていることが多くあります。「いつの間にか割れている」「爪の縦線やでこぼこが目立って、ネイルがきれいにできない」など、大人の女性の爪によくある症状とその対策を解説します。
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1:40代50代は要注意! 爪に起きやすい症状とその原因とは?
40代50代に起きやすい爪の症状と原因を解説します。
①爪が割れる、二枚爪になる
頻繁に割れたり、二枚爪になったりするのは、大人の女性によくあるお悩みでしょう。主な原因は、更年期によるホルモンバランスの乱れや、加齢で爪の水分量が減ったことによる乾燥などです。また、栄養不足で爪が薄くなると割れやすくなります。
②爪がでこぼこする
爪が波打つようにでこぼこしていたり、中央がへこんでいたりするのは、貧血が関係しています。ストレスや体調不良で血行が悪くなり、爪まで十分に酸素と栄養が行き渡らないことも、でこぼこになる原因です。また、爪の付け根に圧力がかかると一時的に爪の成長が止まり、へこむことがあります。
③爪に線が入る
爪の線はもともと存在していますが、若いうちは目立たないことが多いです。しかし、加齢や栄養不足で爪の成長が衰えると、縦線がよく見えるようになります。また、乾燥も線が目立つようになる原因のひとつです。
④巻き爪になる
巻き爪も、年齢による爪トラブルのひとつです。歳をとると、爪の伸びる速度が遅くなるため、厚みが増します。さらに乾燥によって爪が縮むことで、巻きこみが強くなり、巻き爪になりやすくなるのです。
⑤爪が変色する
爪の変色は、健康状態の影響を受けていることが多いです。一部の爪が濁ったように黄色くなっている場合、真菌感染症である爪白癬(爪水虫)が考えられます。足の爪に多い症状で、市販の水虫薬では治療できません。
また、爪が白っぽいときは貧血になっていることが多く、白く濁るようなら肝硬変や腎不全、糖尿病などの疑いも。ほかにも、青紫色は血行不良、黒は内出血や悪性腫瘍、内分泌系異常などの可能性があります。爪の色に異変があるときは早めに医療機関を受診しましょう。
2:きれいな指先をキープ。爪トラブルへの対策
以下では、爪トラブルの対策を4つご紹介します。
①爪に必要な栄養素を意識的に摂る
健康で美しい爪を育てるには、爪のもとになる爪母(そうぼ)に栄養を届けなければなりません。爪の主成分であるケラチンの素となるタンパク質や鉄分、爪の成長をサポートするビタミン類を意識して摂りましょう。
②爪を保湿する
爪トラブルは、水分量が減り、乾燥することで悪化します。手と一緒にしっかり保湿しましょう。爪の裏側や甘皮部分にはネイルオイルを使い、指先全体はクリームで保湿するのがおすすめです。爪が割れやすい人は、ネイル感覚で使えるネイルハードナーを塗っておくと割れにくくなります。
③指や爪をマッサージする
爪は体の先端なので、血流が悪くなると特に栄養不足になりやすい部分です。マッサージで血行を促進して、栄養が届くようにしましょう。マッサージのタイミングは、体が温まっている入浴時や、爪の成長を促せる就寝前がおすすめです。
④漢方薬を飲む
爪トラブルの原因は、栄養不足や血行不良、ストレスなど人それぞれです。漢方薬は、その人の症状や体質に合ったものを飲むことで、トラブルの根本改善を目指し、健康な爪が育ちやすいようにします。ほかの対策と併用すると、より効果的です。
3:美しい爪を作るには漢方薬が効果的
爪トラブルの原因には、血流不足や乾燥、爪の主成分であるタンパク質(ケラチン)の不足、ホルモンバランスの乱れなどが考えられます。美しい爪を育てるためには、「血流を良くして、栄養を届ける」「胃腸の調子を改善し、タンパク質をよく吸収させる」「水分の循環を良くして、乾燥を防ぐ」「ホルモンバランスの乱れを整えて、加齢による爪トラブルを軽減する」などの作用がある漢方薬を選ぶとよいでしょう。手指に栄養や酸素が届くことで、指先の肌などにも潤いが届けられます。
また、漢方薬は心と体のバランスを整えるので、爪トラブルだけでなく、更年期のほかの不調にも同時にアプローチできるのが特徴です。 さらに、漢方薬は自然由来の生薬で作られており、一般的に副作用が少ないといわれていることから、安心して飲み続けられるでしょう。以下では、爪トラブルにおすすめの漢方薬を2つご紹介します。