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広末涼子さんインタビュー。「40代に入った今は、若い頃には見えていなかったものが見えてきた」

エンタメ

実際に会った誰もが衝撃を受けるほどみずみずしいオーラを放ち、言葉を交わせばチャーミングで温かな人柄が滲む。ずっと変わらない透明感を放つ広末涼子さん。その輝きの理由が知りたくて、お話を伺いました。

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周りまで澄み渡るような
涼やかな空気を湛えたひと
広末涼子

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若い頃には、 今の自分の年齢くらいには 絶対に引退していると思っていました

等身大で、年相応な共感できる存在でいたい

今回、22年ぶりに写真集を出すことになりました。最初にお話を頂いた時は「買う人いる?」と抵抗感がありました。でも悩んだ結果、40代での新しいチャレンジだと思って挑んでみることに。とはいえ、若い頃はただ歯磨きしているだけでも可愛いけれど、40代はそうもいかない。じゃあ一体、今の私に何が表現できるだろう……と考えた時に、同世代の女性に“こんな風に歳を重ねるのもいいな”と感じてもらえるようなものを作りたいと思ったんです。その際に意識したのは、等身大で年相応な自分を見せること。見る人が共感できるちょうどいい距離感を目指すことにしたんです。スタート地点に立つまで時間がかかってしまったけれど、自分の中で方向性を見出してからは自然体で撮影することができました。カメラマンの丸谷嘉長さんには折に触れて写真を撮ってもらっているので、撮影中は人生のアルバムをめくっていくような感覚がありました。コロナの影響で撮影がストップしたりしながらも、諦めずに2年かけて少しずつ撮り溜めていったので、沖縄でのラストカットは胸が熱くなりました。

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Information

2年かけて撮影した 22年ぶりの写真集

40歳の誕生日から2年にわたり、東京、久米島、嬬恋などで撮影を敢行。「タイトルは、2022年に出版した書籍の中の言葉から取りました。強すぎない、しなやかな感じがいいなって」。『広末涼子写真集 C'est la vie』(集英社) ¥3300

50代、60代になった自分を楽しみにしています

若い頃は、今の年齢までこの仕事をしているとは思っていませんでした。“昔より老けた”とか言われたくないから早く引退するつもりでいたのに、気づけば辞める予定だった年齢をとうに過ぎています(笑)。以前、ある監督が「あなたは年相応の役ができる俳優さんだから、またご一緒しましょう」と言ってくださったんです。“若いから”、“綺麗だから”役を演じられるのではなく、中年になれば中年の役、おばあさんになればおばあさんの役ができる。その年齢でしか表現できない役があると、その言葉が気づかせてくれたんですよね。樹木希林さんのような大先輩のお芝居を拝見すると、今の自分には到底及ばない世界だと感じるんです。でもこの先ずっと続けていれば、そういった新境地に到達できるかもしれない。そう考えると、歳を重ねることやシワが増えることにすごく意味があると思えるようになりました。
そして40代に入った今は、違う視点に立つことを覚え、若い頃には見えていなかったものが見えてきたと感じます。きっと50代、60代になったらもっと視野が広がって、見えるものが増えていくはず。そうやって変化していくことが、人としても女性としても楽しみでしょうがないんです。

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40代に入ってから視野が広がり 今まで見えていなかったものが見えてきた

広末 涼子

1980年7月18日生まれ、高知県出身。1995年にクレアラシルのCMでデビューし、一躍時代のヒロインに。女優として数多くのドラマや映画で活躍し、2023年度前期の連続テレビ小説『らんまん』(NHK総合ほか 毎週月〜土曜8:00〜8:15)に出演予定。

MAQUIA2月号
撮影/寺田茉布〈LOVABLE〉 ヘア&メイク/陶山恵実〈ROI〉 スタイリスト/竹岡千恵 取材・文/真島絵麻里 構成/火箱奈央(MAQUIA)

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