⑤漢方薬を飲む
花粉症対策には、漢方薬を取り入れることもおすすめです。漢方薬は、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状の回復だけでなく、アレルギー体質の根本改善を目指すことができます。
花粉症は、花粉と体内のIgE抗体が結合し、神経や血管を刺激することで生じます。さらに、胃腸機能の低下や水分代謝の乱れ、冷えや季節の変動による免疫機能の低下も症状が引き起こされる原因です。これらの対策として、下記のような働きをする漢方薬を選ぶとよいでしょう。
・鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状を抑える
・消化・吸収機能をよくして抵抗力を高める
・水分の循環をよくしてアレルゲンや老廃物を排出する
・炎症を和らげる
〈花粉症におすすめの漢方薬〉
・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
サラサラとした鼻水や、水っぽい痰を伴う咳、くしゃみなどが気になる人に。
・葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
鼻づまりや副鼻腔炎(蓄膿症)が気になる人に。
・麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
鼻水や水っぽい痰が気になる人に。
花粉症の症状には個人差もあるため、自分の症状や体質に合った漢方薬を選ぶことが大切です。合わないものを服用すると、効果が見込めないだけでなく、場合によっては副作用が起こることもあります。そのため、服用前には漢方に詳しい医師や薬剤師に相談しましょう。
4:早めの対策で花粉症知らずの体づくりを!
今回は、花粉症対策についてご紹介しました。ポイントは「体に花粉をつけないこと」「家に花粉を持ち込まないこと」「免疫力を上げること」です。早めの対策を心がけて、花粉症に悩まされない楽しい春を迎えましょう。
教えてくれたのは……あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 中田早苗さん
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信する「Medical Health -メディヘルス-youtubeチャンネル」では、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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編集/安岡祐太朗