偉人や著名人が残した名言には、それぞれの人生から得られた気づきが込められているもの。ここでは、運を掴むためのヒントを与えてくれる珠玉の名言を厳選。本質を的確に捉えた先人たちの叡智が、幸運へと繋がる道を切り拓いてくれるはず。
そもそも運って何だろう？ 名言に学ぶ“運”というもののヒント。
時に寄り添い、時に叱咤激励して人生の道標となる名言の数々。それぞれの言葉にストーリーがあるが、運にまつわる名言にはどういった傾向があるのだろうか。
「偉人も最初から成功していたわけではなく、何かしらの苦労を乗り越え幸せを掴んでいるもの。そういった自身の試練や失敗をどう捉え、どう克服してきたかを語ったアドバイス的な内容が多いですね」（著述家・遠越段さん）
それらの言葉が持つ力について、遠越さんは「人生が凝縮された名言の説得力は凄まじく、落ち込んでいる時でも、その言葉が胸に響いた瞬間から気持ちが前に歩み出すのを感じます。心が変われば運命が変わり、人生が変わる。それこそが名言の持つ“運を拓く力”といえるかもしれません」と語る。
では、名言の力を効果的に活用するにはどのように学ぶべき？
「人はうまくいかないことがある時や自分を鼓舞したい時に、他の人の人生から言葉を借りてきて学びを得ます。その際に重要なのは、自分なりに解釈して言葉に命を与える作業。テストではないので、発した本人の意図と違っていてもいいのです。自分の生活の中に言葉を置いてしっかりと息づかせていくことが、開運へと繋がる学びに」（翻訳家・上野陽子さん）
人生の状況に応じて必要な言葉が変わり、さらに年齢や経験を重ねることで同じ名言でも受け取り方が変わっていく、と上野さん。
「大事なのは今の気分や状況。ピンときた名言を選んで、運を切り拓いてみてください」
常に準備を怠るな。チャンスはいずれ、訪れる。
――エイブラハム・リンカーン
初めて立候補した州議会議員選挙では資金不足と有力な後ろ盾がないため落選。その経験を次への準備期間と捉えたリンカーンは次の選挙で当選を果たす。
私は運の存在を強く信じている。そしてその運というのは、私が学べば学ぶほど、私についてくるのがわかる。
――トーマス・ジェファーソン
アメリカ独立宣言の起草者のひとりとして知られる第3代アメリカ大統領。アメリカ独立、フランス革命と、時代が動く瞬間を間近に見た彼ゆえの発言。
幸運は勤勉からしか生まれない。
――ベンジャミン・フランクリン
「今日できることを明日に延ばすな」「時は金なり」の発言も有名な、アメリカ建国の父。信念をまとめた“十三徳”には、彼の勤勉さが表れる。
私たちの幸福のほとんどは、その生まれ持った境遇にあるのではなく、私たち自身の心のありようで決まるのである。
―― マーサ・ワシントン
夫は初代アメリカ大統領のジョージ・ワシントン。裕福な家庭に育ったが、自らの境遇や女性として生きることの矜持がこの名言に見え隠れする。
幸運の神様は常に用意された人にのみ訪れる。
――ルイ・パスツール
直訳すると「観察の分野では機会は準備のできている精神だけを好む」。大学の開校記念スピーチで語った、細菌学者のパスツールらしいひと言。
チャンスに出合わない人間など一人もいない。それをとらえられなかった、というまでだ。
――デール・カーネギー
「笑顔は元手がいらない」など、身近にあるものへの鋭い眼差しと発言の数々は、彼を自己啓発の祖と呼ぶにふさわしいものばかりである。
一生懸命努力すればするほど、運は味方する。
――ゲーリー・プレーヤー
世界4大メジャー大会を全制覇したゴルフ界の偉人。鍛錬を積んで練習に明け暮れていた彼の名言は、努力の重要性をストレートに説いている。
