パートナーのことは大好き。だけど、セックスって絶対にしなきゃダメなの?
お悩み6:子供がいる今、セックスの必要性がわからない…
「もともとセックスが苦手だったこともあり、結婚して子供も授かった今、できるだけセックスをしたくありません。相手を傷つけずにうまく伝える方法はありますか?」(29歳・会社員)
セックスが苦手な原因を専門家と探ってみては?
「セックスが苦手という相談、意外と多いんです。単にスキンシップや人との接触が苦手という理由のほか、セックスや身体接触に対するネガティブな経験の積み重ねから苦手意識を持つ人が多く見られます。相手の指を不快に感じたり、痛いことを伝えられなかったり、心地よくないセックス経験ですね。その場合、体と心の変化がトリガーとなり、セックスを拒むようになる人も。自分の気持ちを正直に伝えることが重要ですが、デリケートな問題だけに、相手に意図していない解釈をされてしまう可能性も大いにあります。誤解なく正しく伝えるためにも、専門のカウンセラーに相談し、自分の気持ちをしっかり整理するものいいかもしれません。お互いが問題を感じているのであれば、カップルカウンセリングも有効ですよ」(みたらしさん)
お悩み7:生活環境の変化でお互いの性欲が減退…?
「パートナーのことは変わらず愛しているのに、なぜか性欲を感じなくなってしまいました。お互い仕事が忙しかったり子供が小さかったり、生活環境の変化などが関係しているのでしょうか?」(37歳・会社員)
求めるコミュニケーションの形が変わってきているのかも
「ホルモンバランスの変化などもそうですが、年齢やコンディションと共に性欲にも変化があって当然ですし、精神的に張り詰めていたり、ストレスを感じることで性欲が低下する人もいます。そういった変化に伴って、パートナー間の愛情表現も変化して行くのが理想ですよね。付き合っていたころはお互いに“エロスを楽しむセックス”を求めていたかもしれませんが、出産や子育て、転職など、いろいろな経験を共有しながら“コミュニケーション重視のセックス”を求めるようになっているのかも。身体接触でのコミュニケーション方法はカップルによって異なるので、マッサージやハグだけで満足できる場合もあると思います。その変化を受け入れつつ、お互いを癒すようなスキンシップが取れたら素敵ですよね」(みたらしさん)
お悩み8:仲はいい。でもセックスはしない。
「毎日キスやハグはするし、周りからも『仲よしだね』と言われますが、セックスは数年間していません。お互いそれで満足しているのですが、おかしいことなのでしょうか?」(42歳・パート)
まったくおかしくありません。当人同士が幸せなら問題なし!
「夫婦間の問題はどうしても閉鎖的になりやすいので、なかなか他人の夫婦関係の実態はわからないもの。それだけに、広告やテレビに影響されたステレオタイプな夫婦像と比較しがちですが、それはあくまでひとつのあり方。人それぞれ思い描く理想の夫婦像は異なるので、互いに心地よくいられるパートナーシップが築けていれば問題なし。むしろ素晴らしいことだと思います」(みたらしさん)
パートナーとタイミングが合わない。自分だけが抱え込んでしまっていてつらい…
お悩み9:レスになったのは私のせい?
「仕事が忙しく、数年間夫の誘いを断り続けていました。仕事がやっと落ち着き、性欲も戻ってきたところで夫の浮気が発覚。原因は私が相手をしなかったから?と自己嫌悪に陥っています。一度離れた体と心はもう修復できないのでしょうか?」(45歳・主婦)
この先一緒にいたいかどうかをじっくり考えてみて
「浮気という問題がパートナーシップにどう影響するかは、人によって捉え方が大きく異なると思います。ただ、セックスを断った=浮気をしていいという問題ではないと思うので、過去のご自身を責めることだけはしないでください。むしろ嫌なことを嫌と言えていたあなたはヘルシーです。ただ、あなたが嫌だと思っていた理由について、少しだけ掘り下げる必要がありそうです。仕事の忙しさはきっかけに過ぎず、パートナーに対しての不満もあったのかもしれません。ふたりの心と体が本当に離れてしまっているのか、今後の関係修復を望むのか否か、まずは傷ついている自分を癒してあげた上で、どうしていきたいかを考えてみてください」(みたらしさん)
お悩み10:「抱きたくない」と言われたことがショックで…
「体型が変わったせいで、夫から『抱きたくない』と言われてしまいました。でも子供を産んでから痩せにくくなり、毎日忙しくダイエットをする強い意志も保てません。最近は女性向け風俗というのを知り、調べてしまったり。女性でここまでするのは異常でしょうか?」(35歳・フリーランス)
自分の性欲に対してアクションを起こすのは自然なこと
「体型の変化を理由に断られるのはとても傷つきますよね。言う側は軽い気持ちで言っているのかもしれませんが、その言葉が呪いのように植え込まれ、ずっと傷つき続けるトリガーになることもあります。あなた自身だけはなく家族にとっての安全な場所を揺るがす恐れもあるので、言葉の持つ力についてお互いに話し合う必要はあるかもしれません。女性向け風俗については人それぞれ考えがあると思いますが、自分の性欲のために何かアクションを取るのは当たり前のこと。セルフプレジャーを取り入れて性欲を満たす方法もありますよ」(みたらしさん)
圧倒的なコミュニケーション不足はレスの原因の一つ。カウンセリングも活用を
「セックスレスに悩んでいるときは、どうしてもセックスの有無ばかりに注目しがちですが、その根本にあるのはパートナーシップのあり方。セックスについて堂々と話すことはいまだにタブー視される風潮も残っているけれど、パートナーシップの中でもっとオープンに話し合う必要があると思います。マッサージなら『ここは痛い』『もっと優しくして』と言えるのに、セックスになると途端に言えなくなる。その積み重ねでお互いのセックスの価値観に差が生まれ、だんだんとコミュニケーション不足になるのだと思います。まずはお互いが求めるセックス、さらには関係性をしっかりと話し合い、互いに理解し合うことが大切だと思います。もし当人同士での話し合いが難しいなら、あまり思い詰めずに心理カウンセリングを活用して。カウンセラーに話すうちにアウトプットの練習ができるので、相手にも気持ちをうまく伝えられるようになることもあるかもしれません」(みたらしさん)
イラスト/nao 取材・文/野崎千衣子 構成/佐藤 陽(MAQUIA ONLINE)