100人以上の睡眠改善に取り組んできたカリフォルニア大学・アリック教授が提唱しました。
最近、あまり寝付きがよくない…枕やマットレスなど寝具を見直しても改善しない場合は、ほかに原因があるかもしれません。
『CNBC』など海外メディアが報じ、注目を集めています。
■「反芻思考」が睡眠不足につながる一因に
アメリカ、カリフォルニア大学にて睡眠について研究を行なうアリック教授によると、睡眠不足の一因に「反芻思考」の習慣があるといいます。
夜寝る前、その日上手くいかなかったことや「ああすればよかった」と後悔したことはありませんか?
このように、ネガティブな感情や出来事に思考を巡らせることを「反芻思考」と呼びますが、この習慣は脳を覚醒させることにつながり、睡眠の質に大きく影響するといいます。
■悩みや考え事を「先取り」
この習慣を完全に断ち切れれば一番理想ですが、脳の構造上、その日あった出来事や記憶を掘り起こすことで情報を整理するという働きがあるため、完全に断ち切ることは困難。
そのため、悩みや考え事を「先取り」することで、夜中に何時間も考え事のループにはまる事態を防ぎます。
具体的な方法は主に2つ。それぞれ約15分で完了します。
■「悩むための時間」を確保する
まずひとつ目が「早めに悩むこと」。昼から夜寝るまでの間、ひとりの時間を15分ほど確保しましょう。アリック教授はこの時間を「悩むための時間」と呼んでいます。
この15分間は、誰にも邪魔されないようにすることが重要。実践した人のなかにはトイレに鍵をかける人や、外を散歩しながら行なう人もいるのだとか。
時間が確保できたら、タイマーをセットし、テーマをひとつだけ設定し、思いつくままに考えます(紙に書き出してもOK)。これを週に2~3回続け、悩みごとが徐々に小さくなるまで続けます。
■「建設的な思考を取り入れる」
そして、ふたつ目が「建設的な思考を取り入れる」。紙に悩みを書き出し、整理することで、具体的な解決策を考える方法です。
主な方法は
①紙に「問題」「解決策」という欄を2つ書き出す
②「問題」欄に、現在抱えている悩み事や問題をリスト上に書く
③「解決策」欄に、書き出した問題への解決策を1~2個書き出す
★解決策については、明日~数日以内にできるような実践的な行動を書くことがポイント。
この行動ですべてを解決しないといけないわけではなく、あくまで最初の一歩、ということを忘れないでください。
書き終わったら紙を折りたたみ、枕元や寝るところに置いて自分自身に「私には計画がある」と言い聞かせます。
ばかばかしい…と思う人もいるかもしれませんが、アリック教授いわく、この一連の作業が夜の考え事ループから解放されることにつながり、睡眠の質改善につながると説明しました。