島根・隠岐諸島の1つである中ノ島、「海士町(あまちょう)」には、美しい自然と島の営みを存分に満喫できる、とっても素敵なホテルがあるんです。
それが、2021年7月に“隠岐世界ユネスコジオパークの泊まれる拠点”として誕生した、「Entô(エントウ)」。
手つかずの風景が眼前に広がるこのホテルは、地球に暮らすことを実感し、自分自身とも向き合える、唯一無二の贅沢な場所。その魅力を知れば、きっと一度は泊まってみたいと思うはず!
島根の離島、中ノ島・海士町の特別なホテル「Entô」
島根半島から北へ約80km、フェリーで3時間ほどの場所に位置する隠岐諸島の1つ、中ノ島・海士町。
都市から遠く離れたこの小さな町は、ユネスコ世界ジオパーク認定の「隠岐ユネスコ世界ジオパーク」内に位置しています。
そこに建つ「Entô(エントウ)」は、都市型のラグジュアリーとはまた違った、“ないものはない”という新しい贅沢を提案するホテル。
この場所の歴史は、1971年に開業した国民宿舎「緑水園」から始まりました。94年には「マリンポートホテル海士」へと名前を変えて増築。
そして2021年に本館の一部をリノベーション、別館を建て直して生まれ変わった形が、今の「Entô」です。
コンビニも映画館もないけれど、だからこその価値がある
「エントウ」という名前は、漢字で書くと「遠島」。
“遥か彼方、遠く離れた島”そして“島流し”を意味する言葉で、実は離島でありながら豊かな湧き水に恵まれた隠岐の地は、飢えたり生活に危険を覚えたりすることがないことから、古くには、高貴な身分の人々の島流し場所に選ばれていた歴史があります。
コンビニも映画館もなく遠い島だからこそ、人はまっさらな自分に戻れるのかもしれません。今や飛行機でどこへでも簡単に行けるけれど、その中でも「遠さ」がもたらす価値がある。そんなふうに遠島であることを誇らしく思う気持ちが、Entôの名前に込められているといいます。
ロゴはホテルのコンセプト「地球にぽつん」を表現しているそうで、「O」は地球を、その上の「^」は、水平線上に浮かぶ島を表しているんだとか。
「隠岐ユネスコ世界ジオパーク」の“泊まれる拠点”兼“玄関口”
「Entô」は、海や大地、山、滝といった手つかずの自然にあふれた「隠岐ユネスコ世界ジオパーク」の泊まれる拠点であり、玄関口でもあります。
港にフェリーが到着したら、その場でチェックインが可能。荷物を預けてすぐ、ロスタイムなしに観光をスタートできちゃいます。さらには専門のフィールドコンシェルジュが、島の人しか知らない絶景をはじめ“自力では辿り着けない”ところまで案内してくれるそう。
島をまるごと、それもくまなく観光することができるのは、地域に密着したこのホテルならではの魅力かもしれません。
客室は全てオーシャンビュー!海と空に包まれる宿泊体験
「Entô」の客室は全部で36室。全ての部屋が、島前カルデラ(火山の噴火でできた凹地)や海を行き交う船の姿を眺められるオーシャンフロントです。
室内に備えられているインテリアやアメニティは、無刺激のシャンプーや、島根産の竹の歯ブラシなど、なるべくシンプルなものを厳選しているそう。
余計なものを削ぎ落とし、本当に必要なものだけが揃う空間は、きっと自分だけの時間を過ごす助けになってくれるはずです。
本館「Entô BASE」と別館「Entô Annex NEST」の2棟のうち、特に新しい別館は、周囲の自然に溶け込むようなシームレスな建築が特徴。
6タイプの客室いずれも海に向かって大きな窓が設けられていて、昼間は海に包まれるように、夜は星空を眺めながら眠りにつくことができます。
中でもとびきり贅沢な、1日1組限定の『NEST SU(ネスト スイート)』の目玉は、大きな額縁のような窓。
目の前に広がる景色を切り取った美しい作品は、これ以上ない最高の芸術といえるかもしれません。