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有村架純さんインタビュー。吸引力のある美しさのヒミツに迫ります

多くの人の心に、記憶に残る演技を見せ続けてくれている有村架純さん。彼女を彩る様々な形容詞やキーワードから、もはや国民的ともいえるその存在感と、美しさの根源にあるものを探ってみました。

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有村架純
たおやかな美の理由

「フラットでいる」

静かながら芯が強い。目が離せなくなるような吸引力を持つ有村さんですが、その理由は?
「そう言っていただくこともすごく多いのですが、自分的には“フラットでいたい”という思いが強いかも。昔は、流れに身を任せて生きてきました。学生の頃は特に。何を言われても“いいよー”っていう感じで、“自分の意思、ないのかよ!”って言われる人だった。そんな私が変われたのは、この仕事をするようになってから。事務所の社長に言われたんです。“いつもそんな感じだとなにも残らないよ”、“自分という人がどうあるべきか。それが、全部仕事に繋がるんだよ。自分自身のことを知らなければお芝居はできないよ”と。それからというもの、役者という仕事や演じる役柄とじっくり向き合って、冷静に自己分析することを大切にしてきて、それが今に繋がったんだと思います。でも、自分でちょっとダメだなと思うこともあるんです。例えば、人から嬉しい言葉をいただいたときとか、本心では思い切り、“わ~!”っと喜びたいのに、それがうまくできなくていつもおとなしい(笑)。高校時代から感情をスムーズに表に出すのは恥ずかしくて苦手だったので、今もその名残があるのかも?」

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「まろやか」

浮き沈みの激しい芸能界にいながら、媚びずにまろやかな姿を見せ続けているところも有村さんの唯一無二の魅力。
「何に関しても適度な距離感って大事なのかも。と思ってるんです。映画『ちひろさん』に出演して思ったんですけど、私もちひろみたいなところがあって、どれだけ仲がいい友達でも自然と適度に距離感をとってしまうタイプ。でもそれは、入り込みたくないっていうことではなくて、たぶんそのほうが相手にとって心地いいだろうな、と思うんです。そこが意外とさっぱりしてるって言われる所以なのかも。媚びないっていうのも、無理にあちこちにいい顔をしても意味ないなって、20歳くらいの頃思ったんです。もちろん愛想がいいほうがいいに決まっているけど、上辺だけ取り繕う感じがすごく嫌で。だったら、自分が大事にしたい人たちにたくさんの愛情を注いだほうが、身になることが多いはず。もしかしたらそれが、冷たく見えてしまうことがあるかもしれない。でも、伝えたい人、届けたい人に感じてもらえたらそれで十分という気持ちなんです」

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お話を伺ったのは…

Kasumi Arimura
有村架純
ありむら かすみ●1993年2月13日生まれ。2010年にデビュー。2013年、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で注目を浴び、以来、世代を代表する俳優として、『映画 ビリギャル』『ひよっこ』『花束みたいな恋をした』など、数々の名作で主演を務める。本年度のNHK大河ドラマ『どうする家康』での、家康の正室・瀬名役としての名演も話題に。

MAQUIA10月号
撮影/伊藤彰紀〈aosora〉 ヘア&メイク/尾曲いずみ〈STORM〉 スタイリスト/後藤仁子 取材・文/通山奈津子 構成/木下理恵(MAQUIA)

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