もはや日本の美容トレンドを牽引する存在である田中みな実さんが、「今一番伝えたいこと」、そして20周年を迎えるMAQUIAについて語ってくれました。溢れる想いが止まらない!
【Special Interview】田中みな実
「美容で、みんなで、幸せに。」
今一番伝えたいのは「自分を知る」のが何より大事ということ。
これまで幾度となくMAQUIAで美の発信をしてくれたみな実さん。この日は「お話ししたいことがありすぎて、何から話そう!」と。彼女が「今」伝えたいこととは?
「今号でこんなにページを割いていただけるとのことで、美容の知識の有無にかかわらず、目を通してくださった誰もが面白いと思えるような特集ページにしたいと、信頼できるマキアチームの皆さんに真っ先にご相談しました。無論、美の感度が高い、通好みなマキア読者の皆さんにも納得してもらえるように、マニアックな情報は相変わらずたっぷり詰め込んで(笑)。私が日々習慣にしていることが度々メディアで取り上げられ、“ストイック!”とされているようですが、何もシャカリキに美容の為に生きているわけではないんですよね。水を小まめに沢山飲んで循環をよくして体の水分量を上げていこうね~、ビタミンは水溶性で体に留まってくれないからちょこちょこ摂りましょうね~、睡眠は大切にしましょうね~って。当たり前のことだけど、意識しないと忘れがちなことを改めて発信しているに過ぎないんですけどね。このところ、何より大切だと感じるのは、多角的に自身を捉えること。美容歴が長くなるほど、あらゆることがパターン化され、“私にはコレは似合わないから”と決めつけて可能性を狭めてしまっていることがあると私もハッとして。もっと美しくなれる伸び代があるのに、それに制限をかけているのが自分なんて勿体ないですよね。
何事も決めつけずに、自分ひとりで思い込まずに。
最近、決めつけには注意が必要だと痛感した出来事がありました。実は、昨年頃からずっと、おでこに繰り返しできる細かいニキビに悩んでいて、毎週のように皮膚科に行って圧出してもらっていたんです。“お仕事がお忙しいからしょうがないですよね”という看護師さんのあたたかい言葉も気休めにはならず、あらゆることを試したけど根本的な改善にならない状況に辟易していました。そんなときにドクターに勧められたのが、低用量ピル。ピルはホルモンバランスの乱れによる口周りの肌荒れに効果的なのはもちろん知っていたけど、おでこのニキビとは無関係なのでは?と、反論したくなる気持ちをグッと堪えて、期待をせずに試してみることに。すると、僅か数日でおでこの痒み、ぷちぷちが瞬く間に改善されて、5日後には背中にできていた痒みを伴うプチプチまできれいさっぱりなくなったのです。ただ、良いことばかりではなくて、私の場合はずっとお腹が痛くて気持ちが沈んで、体がひと回り太ったような浮腫んだような、とにかくモヤモヤした状態が続いてしまって。結局1シートを飲み切ったところでやめました。しかし、この出来事は大きな収穫に。おでこや背中の繰り返すニキビがホルモンバランスによるものだとは疑いもしなかったから、決めつけや自己判断は解決を遅らせることになりかねないと勉強になりました。今はホルモンバランスを整えるお茶や漢方など別のアプローチ法を楽しく模索中です。
あと、遅延型アレルギーの検査も久しぶりにやってみると、意外な結果に驚かされます。もともと蕁麻疹体質で、わりと頻繁に蚊に刺されたような赤みが顔中に出現するので、食品、薬品、花粉など、これまであらゆる検査を受けてきたのですが、数年ぶりにやってみると結果にかなりの変化が。試しに数値が高いものを控えてみると、蕁麻疹の原因の特定には至らなかったものの、明らかに肌荒れを起こしにくくなりました。気にしすぎることもないけど、疲れているとき、肌が不安定なときには避けるのが賢明かもしれないと知ることができて、受けた甲斐がありました。自分に関心を向けることって本当に大切なこと。あと、近頃は改めて、ビタミンCとDに注目しています。直ぐに何かしらの効果実感を得られるわけではないんだけど、粘膜を強化して風邪をひきにくくなったり、口内炎が減ったり、悪いことはないのかなって。特にビタミンDは98%の人が足りていないらしく、早々に取り入れています!」
お話を伺ったのは
Minami Tanaka
田中みな実さん
1986年11月23日生まれ。TBSのアナウンサーとして活躍後、タレント・俳優へ転身。多くの話題作に出演が続く一方、自身の美容愛と美にまつわる知識で、美のカリスマ的存在に。
MAQUIA11月号
撮影/柴田フミコ ヘア&メイク/中野明海 スタイリスト/西野メンコ 取材・文/通山奈津子 構成/木下理恵(MAQUIA)