におい、乾燥、かゆみ、くすみ……。デリケートゾーンの悩みは尽きないもの。けれど、人に相談しづらく、自己流ケアになってしまっている人も多いはず。今回は、日本産科婦人科学会専門医・福山千代子先生の解説とともに、デリケートソーン用コスメ10点を厳選。正しいケア方法と、毎日をより快適に過ごすためのヒントをお届けします。
フェムケア・デリケートゾーンケアの疑問に専門医が回答!
「フェムケア」は「フィーメル(Female)」と「ケア(Care)」を組み合わせた造語
──前提として、フェムケアとはなんでしょうか?また、なぜフェムケアをしなければいけないのでしょうか?
福山先生:「フェムケア」とは、「フィーメル(Female)」と「ケア(Care)」を組み合わせた言葉で、デリケートゾーンをはじめとした女性特有の悩みや不調にアプローチするサービスや製品の総称です。日本では、ここ5年ほどで少しずつ認知が広がってきました。
フェムケアを取り入れることで、今感じている不快感や悩みを和らげるだけでなく、女性の体をより健康的な状態へと導くことができます。結果として、将来のトラブル予防にもつながり、安心して日々を過ごせるようになります。
また、美容の面でも、においや蒸れ、黒ずみといったコンプレックスが軽減されることで、自分の体に自信が持てるようになり、気持ちまで前向きになれるのも大きなメリットです。
【デリケートゾーンの正しい洗い方を解説】“どこまで洗う?”“毎日洗う?”に回答!
──正しいデリケートゾーンの洗い方を教えてください。
福山先生:実はあまり知られていませんが、デリケートゾーンは顔と同じ、もしくはそれ以上に皮膚が薄い部位。そのため、「とにかくやさしく、丁寧に」を意識することが大切です。基本的には毎日洗うようにしましょう。
1.40℃以下のぬるま湯で予洗いする
「まずは、ぬるま湯でデリケートゾーンをやさしく予洗いします。お湯の温度は40℃以下が目安。熱すぎるお湯は必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥やかゆみの原因になることがあるため注意しましょう(福山先生、以下同)」。
2.ソープをデリケートゾーンになじませる
「水だけでは皮脂汚れが落ちにくいため、ソープの使用がおすすめです。泡立てが必要なタイプの場合はよく泡立て、デリケートゾーンにやさしくなじませるように洗いましょう。一般的なボディソープは洗浄力が強く、特に閉経後の女性は使うとしみたり、乾燥しやすくなったりすることも。必須ではありませんが、デリケートゾーン専用ソープを選ぶと安心です。なお、腟内には自浄作用があるため洗浄は不要。どうしても気になる場合は、pHを崩しにくい『インクリア』など、精製水のみを使用したアイテムを使ってください。ただし、頻繁な使用はpHバランスを崩す原因になるため注意が必要です」。
3.指の腹を使って大陰唇と小陰唇の溝を洗う
「ソープをなじませたあとは、指の腹を使って大陰唇と小陰唇の溝をやさしく洗いましょう。ナイロンタオルなどで強くこするのはNG。また、陰核の包皮(外陰部のいちばん上、左右の小陰唇が合流するあたりにある「クリトリス」を覆っている皮膚のこと)は無理にめくって洗うと、ひりつきなどの刺激につながる恐れがあるため、無理に洗わなくても大丈夫です」。
4.熱すぎないぬるま湯で洗い流す
「ソープをやさしくお湯で洗い流しましょう。予洗いの際と同様に、40℃以下のぬるま湯を使うのがポイントです」。
5.タオルで押さえるように拭く
「最後はタオルでこすらず、押さえるようにして水分を拭き取りましょう。自然乾燥は水分が奪われやすく、乾燥の原因になるため避けてください」。
デリケートゾーンのかゆみやにおいの大きな原因は「蒸れ」。
──デリケートゾーンでかゆみが出やすい部分はどこでしょうか?また、デリケートゾーンがかゆいなと思った時はどうすればよいでしょうか?
福山先生:かゆみが出やすい場所は人それぞれですが、比較的多いのは、毛が密に生えていて蒸れやすい、大陰唇と小陰唇の間、とくに上側のあたりです。
「腟の中がかゆい」と感じる場合は、外的刺激よりも、感染症など病気が原因になっているケースが多く見られます。市販薬もありますが、原因がわからないまま使うのはおすすめできません。腟の中にかゆみを感じた場合は、早めに医療機関を受診してください。