身につけているときも、置いているときも、バッグを日々の景色の一部と考えデザインされている、「ke shi ki(ケシキ)」のレザーバッグ。どこか静けさを感じさせる洗練された佇まいと、機能性を兼ね備えた、魅力的なアイテムをご紹介します。
美しさと耐久性を持ち合わせた革素材の魅力
「ke shi ki」は、細川瑠璃さんがデザインから製作までを手がける、レザーバッグ&アクセサリーブランド。身につけているときだけでなく、部屋に置いているときも、バッグを日々の「景色」の一部と考えデザインすることに、ブランド名も由来しています。
もともと細川さんは、都内のインテリア会社で約9年間、生活用品や服飾雑貨の企画、デザインを担当。多くの素材と触れ合うなかで、もっとも興味を抱いたのが、革だったそう。
「革は素材そのものが美しく、加えて耐久性に優れ、切りっぱなしで使えることや、厚みを調整できることから、様々なデザインの可能性を感じました。約4年間、鞄職人のもとで製法を学び、開発期間を経て、2016年にブランドを立ち上げました」(細川さん)
商品単体ではなく、空間全体をイメージする
バッグを景色の一部と考えるという発想は、大学時代に建築、デザインを学んだことや、インテリア会社での経験が影響しているそう。
「前職でデザインをする際に、商品単体で考えるのではなく、実際に置いたときの空間全体を想像することを大切にしていました。バッグも同じように空間をイメージし、身につけているときだけでなく、置かれているときの佇まいも大切にデザインしています」
ke shi kiの革は全て日本製で、主に牛革を使用。複雑な作りのバッグが多いため、革屋さんと相談しながら各パーツに適した革を選び、試作や検証を繰り返して、ようやく商品化へと至るのだとか。また、製産には細川さんが信頼を寄せる熟練の鞄職人も携わり、高いクオリティを維持することができているそうです。
フラットになり、吊るせる3WAYバッグ
発想から商品化まで約1年を要したという「Flat bag」。驚くべきは、マチのホックを外すとフラットになり、S字フックなどにひっかけてクローゼットにお気に入りの洋服と一緒に吊るせること。
「曲げ伸ばししてもシワがでないよう、硬さの異なる革を組み合わせ、実際に使ってみて素材や構造、厚みの微調整を繰り返しました。ショルダーの長さを調節することができるので、ハンド・トート・ショルダーの3WAYで使うことができます」
フラットな状態なら型崩れせずに保存ができ、旅行や出張のときにスーツケースに入れての持ち運びにも便利です。また、ホームページでは、フラットな状態へと展開していく工程や、ショルダーの長さを調節する様子を動画で見ることができます。見た目のシンプルさからは想像できないほど、細かな仕掛けや工夫が施されていて、改めてデザイン性の高さに驚かされますよ。
Flat bag 64,800円(税込)
置いたときにも美しいショルダーバッグ
「Round bottom bag」は、インテリアからグラフィックまで幅広くデザインを手がける、デザインオフィス・イドとの共同作品。
「オフィスイドさんの澄んだデザインや考え方に共感し、コラボレーションが実現しました。このバッグは円筒の端を折り曲げて閉じる、すっきりとした形が特徴です。型崩れしづらい革で製作し、美しい佇まいになるよう試作を重ね完成しました」
丸底タイプで中身が見やすく収納力もあります。無駄のない洗練されたバッグは、どんな服装でも、またどんなインテリアとも相性よく馴染んでくれますよ。
Round bottom bag Small 64,800円(税込)
ペーパークリップをイメージしたバックパック
「Leather clip backpack」は、ペーパークリップをイメージしたオリジナルの金具で、口元を閉じるバックパック。
「レザーはなめらかな質感で、バックパックでもカジュアルになりすぎず、スリムなフォルムで圧迫感もありません。側面の内側にマチを折り込み、中身に応じて広がるようになっています」
内側にはポケットが2つ、背面にもポケットが1つついており、機能性もしっかりと考えて作られているのが魅力です。
Leather clip backpack 63,720円(税込)