無料の会員登録をすると
お気に入りができます

「あけましておめでとう」はいつまで?[挨拶のマナー]知っておくべき新年の挨拶マナー

新年の挨拶といえば、「あけましておめでとうございます」ですが、いつまで挨拶の言葉として使用していいのでしょうか。1月中旬以降に新年初めて会う方にも使っていいものなのか悩みますよね。今回は、今さら聞けない新年の挨拶マナーについて、秘書歴約15年でマナーに詳しい、能美黎子さんが説明します。

「あけましておめでとう」を使う期間

picture

【元社長秘書のマナー講座】vol. 17

新年の挨拶である「あけましておめでとうございます」ですが、いつまで使ってよい言葉なのか疑問にもたれているかたもいるのではないでしょうか。実際、1月中旬以降に新年初めて会う人に対して「あけましておめでとう」と挨拶をしていいものか迷うかたも多いと思います。今回は、「あけましておめでとうございます」はいつまで使用していいのか、中旬以降に初めてお会いする人に対してはどのような挨拶の言葉を交わしたらいいのか、注意点や言い回しについてご紹介します。

「あけましておめでとうございます」はいつまで使っていいの?

一般的には「松の内」が終わる1月7日まで!

「あけましておめでとうございます」を使うのは、「松の内」が終わる1月7日までが一般的とされています。松の内とは、お正月にやってくる年神様の依り代である松を飾っておく期間のことを言います。江戸時代初期は松の内は1月15日まででしたが、現在では関東を中心に1月7日までとし、関西方面は1月15日までとされています。

1月中旬以降、新年の挨拶は何て言えばいいの?

「今年もよろしくお願いします」と伝えよう!

松の内を少し過ぎた1月7日前後の時期であれば「あけましておめでとうございます」の挨拶でも差しさわりありませんが、1月中旬を過ぎてしまうと正月気分がまだ抜けていないのかなと思われてしまう可能性があるため注意が必要です。とはいえ、1月中旬以降に新年初めて会うかたも多いかと思います。その場合には「今年もよろしくお願いします」や「本年も引き続きよろしくお願い致します」という言葉で挨拶をしましょう。

1.「新年のご挨拶が遅れました。今年もよろしくお願いいたします」
2.「お正月にご挨拶ができませんでした。遅ればせながら、今年もよろしくお願いいたします」

新年の挨拶メールの注意点

メールも挨拶まわりと同様に基本は1月7日の松の内まで

直接会う場合と同様に、メールにおいても挨拶の冒頭で「あけましておめでとうございます」を使っていい期間は、1月7日の松の内までがいいでしょう。ただし、ビジネスでは、仕事初めは業種や会社によって違うため注意が必要です。元旦から仕事をしている相手に対して「あけましておめでとうございます」と挨拶してしまうと、相手は不快に思うかもしれません。相手に合わせた臨機応変な対応が一番大切ですが、以下の日数を参考にしてみてください。

1.社内の場合は、新年の営業開始日
2.社外の場合は、相手の新年の営業開始日から2~3日以内。遅くとも1週間以内

一斉送信はNG

同じ内容だからと、一斉送信することは絶対にNGです。受け取った相手の立場からは「面倒で手間を省いた」と受け取られてしまう可能性があります。また、安易に一斉送信をすることで、個人情報の扱い方を軽視した失礼なメールとなってしまい新年から心象がよくありませんので注意しましょう。

新年の挨拶に使える冒頭と結びのフレーズ

ビジネスの場で新年の挨拶に使えるフレーズのご紹介です。

冒頭の挨拶

新年あけましておめでとうございます
謹んで新春のお慶びを申し上げます
昨年中は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます

結びの挨拶

本年のご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます
本年も貴社のお力になれるよう、よりいっそう尽力する所存です
新年を迎え、新たな気持ちで業務に邁進する所存です

おわりに

お正月は、新しい1年の始まりです。新年の挨拶には、「昨年の感謝の気持ち」そして「本年もよろしくお願いします」と言った意味が含まれています。適切な期間に「あけましておめでとうございます」と挨拶をし、お互い気持ちのよい新年を迎えられるようにしましょう。みなさまにとって、素敵な1年の始まりとなりますように。

<筆者情報>
ライター:能美黎子
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。

©Knut/Adobe Stock

オリジナルサイトで読む
記事に関するお問い合わせ