楽しい夏に忍び寄る「汗とにおい」の不安…。だんだんと暑くなるこの時季に、きちんと対策を知っておきましょう。今回は産婦人科医・上田弥生先生と内科医、認定産業医・桐村里紗先生にデリケートゾーンのにおい対策について聞きました。
洗いすぎは禁物! 正しいケアをおさらい。
「デリケートゾーンも、おりものや経血など常在菌のエサがたくさんあるうえに、ムレやすい場所。気にしている人は多いのですが、まわりに聞くに聞けず、勘違いケアを続けてしまうケースも多いようです」(桐村先生)
清潔にすることは大事。でも、
「膣には乳酸菌の一種がすんでいて、健康であれば多少酸っぱいにおいがするのが普通です。気にして洗いすぎるとかえってトラブルのもとに」(上田先生)
正しい手入れ法をチェック!
洗浄&保湿は専用アイテムで、顔と同じようにやさしく。
デリケートゾーンの正しい洗い方は?
「顔と同じつもりでケアするのがコツです。洗浄力がマイルドな専用ソープを使って、指の腹で洗い残すことなく、かつこすりすぎないように、やさしく洗いましょう。入浴後は保湿することも忘れずに」(上田先生)
出先でのケアも専用のグッズで行うのがおすすめ。
外出先でもスッキリ! トイレに流せて便利。
ユーカリやヨモギ葉から抽出した洗浄エキス、肌保護成分を含んだデリケートゾーン用拭き取りシート。においやムレを解消。フェミニッシュシート¥450(アライアンスファーマ TEL:076・471・8623)
デリケートゾーン専用のソープ&保湿ミルク。
弱酸性のソープが汚れをやさしく落とし、オーガニック植物エキス配合のマッサージミルクが血行を促進。ピュビケア オーガニック フェミニンシフォン ソープ220ml¥2,100 マッサージ ミルク125ml¥2,300(たかくら新産業 TEL:0120・828・290)
寝る間だけでも風通し良く。下着なしで眠ってみる。
ムレ防止には風通しを良くするのが一番。上田先生のおすすめは、「寝るときは下着なし」スタイル。
「就寝中の下着はムレのもと。生理中以外は穿かなくてもよいのでは、と思います。下腹部を締め付けないので、血行が良くなるというメリットもあります」
ただしお腹は冷やさないよう、パジャマは身につけて。
ビデでしつこく洗うのは逆効果。気になるならおりものシートを。
「洗いすぎると菌バランスが崩れて細菌性膣炎などを起こし、悪臭の原因となる場合も。ビデは1日1~2回にとどめ、おりものシートなどを利用して」(上田先生)
肌を守りながらにおい、かゆみを防ぐ。
100%オーガニックコットンを表面シートに使用したパンティライナー。薄さは1mmと超スリム。オーガニックコットンライナー 40個入り オープン価格(コットン・ラボ TEL:0893・25・5141)
においが軽減、手入れも簡単に。脱毛という選択肢もアリ。
しつこいムレとにおいには、脱毛という解決策も。
「アンダーヘアは細菌や汗が付着しやすく、ディフューザーのようににおいを拡散する一因にも。性器を守るためのものですが、服を着ていればなくても問題はないはず。少なくともIゾーンとOゾーンは不要では。美容皮膚科などで、医療レーザーで処置します」(上田先生)
上田弥生先生 産婦人科医。都内クリニックで診療に当たる。デリケートゾーンのアンチエイジングや汗の悩みにも詳しいほか、PHPビジネスコーチングの資格も持ち、メンタルアドバイスも。現在、漢方薬も勉強中。
桐村里紗先生 内科医、認定産業医。予防医学の提唱に力を入れ、診察の傍ら執筆や講演を積極的にこなす。においをテーマに予防医学の大切さを説いた『日本人はなぜ臭いと言われるのか』(光文社新書)ほか、著書多数。