メンタルや人間関係の悩みは、日々尽きないもの……。今回は「他人と自分とを比べてしまい、落ち込む」という思考について、ヨガ哲学に詳しい3人の先生からヨガ哲学の視点でアドバイスいただきました。ぜひ、参考にしてみて。
ヨガジャーナル日本版編集部
「他人と比べるクセを直したい!」というお悩みへの回答
向井田みお先生のアドバイス「私たちは一人ひとり別の課題を持って生まれてきています」
私たちは、それぞれ別の課題を持って生まれてくる、というのがヨガの教え。だから、課題が違う他人と比べるのは意味がないんです。今の自分が楽しいことをすれば正解、苦しいことは乗り越えるべきこと。それでも比べてしまうなら、経験には必ず裏と表があることを認識して。絶世の美女も賞賛を味わう裏に、妬みに向き合うという試練があるかも!
Illustration by Nanayo Suzuki
谷戸康洋先生のアドバイス「人と比べようのない目標を明確にするのがオススメ」
ヨガに「人と比べようのない目標を明確にしておくことが大事」という教えがあります。それがあると、日常生活で比べることが減るのでは。献身的なことは、人と比べようのない目標に適しているといわれます。自分の能力を活かして人や社会、環境にどんな貢献ができるか、どんな奉仕をしているときに自分が喜びを感じるか。瞑想をして自分に意識を向ける練習をすると、それに気づきやすくなります。
Illustration by Nanayo Suzuki
乳井真介先生のアドバイス「人生はあなたが一番つながりをもてるようになっている独自のプログラムです」
ヨガでは「人生は、その人がまだつながっていないものとつながり、最もつながりを広げていくために、ベストなプログラムが組まれている」と考えます。進んでいく行程が違うので、他人と自分では人生で経験し、学ぶものが違います。そう考えると、人は人で頑張っている、自分は自分の勉強に集中して頑張ろう、と思えるようになるでしょう。
教えてくれたのは...
乳井真介先生
リラヨガ・インスティテュート主宰。インド政府公認ヨガインストラクター。ヨガ哲学に関する著書に『ヨーガの魔法』(バードリンク)。本誌連載「漫画で読むヨガ哲学」も監修。
向井田みお先生
アンダーザライトヨガスクールでヨガ哲学クラスを担当。1999年、ヨガと出会い、2005年からSwami Dayanandaのもとで、インド哲学古典経典、瞑想、サンスクリット語を学ぶ。
谷戸康洋先生
2006年にwhite birch yoga group、'12年にスタジオ「fika」を設立。ヨガとキネシオロジーの融合など、ユニークなクラスが人気。本誌連載「漫画で読むヨガ哲学」を監修。