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扉を開けたくなるカード vol.14 「wooden furさん」

インテリア

作品にそっと添えられていることも多い、クリエイターの名刺やショップカード。イベントやお店に出かけて持ち帰ったり、手渡しでいただいたり…と、普段からたくさんのカードを受け取る編集部スタッフが、心に残った1枚をご紹介します。その人に会いたくなるような、作品を覗きたくなるような、お店に足を運びたくなるような…そんな、次の扉を開けたくなるカードがいっぱいです。

大きな耳をピンと立て、しっとりとしたやさしい目でこちらを見つめるフェネック。シンプルなデザインながら、作品の素材である「木」がもつあたたかみを感じられるような素敵なカードと出会いました。「他の作品も見てみたい」と望んでしまうカード。作り手のwooden furさんにお話をうかがいました。

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wooden fur

ペットなどの動物を中心に、木材を削り出し、そのやわらかな毛並みまで表現する木彫作家さん。

https://minne.com/@k10ko

やさしい目で見つめられ

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このカードをいただいて、しばらく目を離すことができませんでした。木製のほっこりとした印象も魅力ですが、じっと見つめる目になんだか見入ってしまって。このカードは、いつごろから使われているものですか?

wooden furさん: 2017年の9月にminneにギャラリー開設をしたのですが、その年のハンドメイド大賞にノミネートいただくことができたので、その授賞式でみなさんにお渡しできるように制作したものなんです。minneでの活動が、きっかけとなったカードですね。

そうだったんですね、うれしく思います。これは「フェネック」ですか?

wooden furさん: はい。楠の木を手彫りして、アクリルで着色した「フェネック」です。木の色を生かした着色ができて、気に入っています。

シンプルに、作品を伝える

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このカードをデザインされるうえで、いちばん大切にされたのはどんな点でしょう?

wooden furさん: まずは、作品写真を載せることは第一に考えましたね。お客さんが、イベントなどでたくさんカードをもらって家に帰ったあと「誰のカードかしら?」とならないように、「こういうものを、つくっています」と伝えることにしました。

どういったものを制作されているかもわかりますし、他の作品も見たくなる、というのがいいですね。

wooden furさん: あとは、基本的にシンプルなものが好きなので、可愛さや親しみやすさは動物に任せてしまって、白を貴重にできるだけシンプルにデザインしました。「一点もの」の特別感も感じとっていただけるとうれしいなと思います。

「名刺は、自分を表現するもの」

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裏面もシンプルで、アクセスしやすいようになっていますね。

wooden furさん: minneのギャラリーとInstagramのQRコードだけをシンプルに記載しました。なるべく手間をかけずに、訪れてほしいという想いです。

裏返すときの手馴染みもとてもよくて。紙質にもこだわられているんですね。

wooden furさん: 以前、有名な陶芸家の先生に名刺をいただいたことがあって、その方は「手漉き和紙」を使っていらしたんです。「名刺は、自分を表現するものだから大事ですよ」というお話をしてくださって、それがずっと印象に残っていました。特別な紙を使っているわけではありませんがサンプルを取り寄せて、わたしもできる限りしっくりとくる上質な紙を選ぶようにしましたね。

次の会話が生まれる

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名刺交換をされるときなどに、なにか言われたことはありますか?

wooden furさん: 「こういうものを、つくっています」とお渡しすることが多いので、「どのくらいのサイズなんですか?」というように、自然と作品についてのお話ができていて、このデザインにしてよかったなと思いますね。

ひとつだけ、のぬくもりを

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現在オーダー品を中心に制作されている、wooden furさん。大切なペットを木彫り作品にしてほしい、という依頼も多いのだと言います。ふたつと同じものがない「一点もの」。カードからも、丁寧に彫られた「ひとつしかない」価値がしっかりと伝わってきます。

wooden furさん: 今後も、あたたかみがあってインテリアとしても飾りやすく、目が合うとほっとできるような、ひとつだけの作品を丁寧にお届けしたいですね。

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