参加者全員でトランプを引き、自分には見えないようにそのトランプを頭にセットするのです。そして自分と相手の合計が一番大きいペアが優勝というルールのもと、相手を探すというゲームで御座いました。
私は幸運にもクイーンを引き、その結果ジャックの女性とペアになり23点を取ることができたのですが、この実験のおもしろいところはここからはじまります。
ペアができたあと、自分のカードを確認するのですが、どのペアもだいたい同じくらいの数字の2人がペアになっているのです。自分の数字は分からないにも関わらず、なんだかんだで同じような数字の2人がペアになるというのはなかなかおもしろいものでしょう。
これの種明かしは意外と簡単です。
たとえば私はクイーンというそれなりに大きな数字を頭にセットしていたので、多くの方が私の元に集まり「ペアになろう!」と言ってきました。私はその中で最も数字の大きいジャックの女性を選んだだけにすぎません。
さて、私の元に集まったにも関わらず私から選ばれなかった方はどのように感じるでしょうか?
自分以外のカードはみんな見えているので、私がジャックの女性を選んだことで「自分はジャックより小さいんだ」ということを察するのです。
するとそれを悟った方は次にもう少し小さい数字を持っている方の元に集まり、あとはそれの繰り返し。結果としてだいたい同じくらいの数字の2人がペアになるので御座います。
これはモテる男性の日常生活であるとお考えくださいませ。
彼らはモテるのでしょっちゅう女性から言い寄られております。するとどれほど自信がない方であっても「俺ってモテるじゃん」ということに気がついてしまうと言えるでしょう。
ですので彼らはよくも悪くも自分の価値を高く見出しております。
男性は自分よりもやや下の女性を好みますが、それでも限度があるでしょう。ある程度、自分と同じくらいランクの高い女性でないと彼らはなかなか選ばないのです。
この「ランク」というのは何も年収や外見だけの話では御座いません。彼らが「自分よりちょい下かな」と思うくらいの女性を好むのです。
そしてこの「ランク」を決める上で意外と重要なのが「モテ度」
モテる男性を落とすためには、彼ほどではないにしても女性もまたそこそこモテなくてはなりません。もちろん、いい男からモテたほうがいいのは当然ですが、頭数を揃えるというのも意外と重要なことなので、手当たり次第にモテておくというのも重要な戦略でしょう。
不幸すら楽しむ
たとえば彼とハイキングに行ったとき、突然雨が降り出したらどう思うでしょうか?
「せっかくのハイキングなのに雨が降って残念」と思うタイプの方は黄色信号。「なんで天気予報を調べなかったの!」と怒り出すような場合は完全に赤信号で御座います。
それではどのような方がモテる男性から好かれるのでしょうか?
「雨だけど、濡れる前に雨宿りできてよかったね」というように、不幸の中に幸福を見出す方で御座います。このタイプの女性はモテる男性に限らず人から好かれますが、特にモテる男性から好かれるためにはこの考え方は必須であると言えるでしょう。
ブ男にやさしい
ブ男と言っても、単純に顔が悪い男性というだけの意味では御座いません。どちらかといえば女性から敬遠されるような男性と言えばいいでしょう。
先ほど申し上げた通り、モテる男性は「モテる」ということが武器になって女性にモテているのです。ですので彼らにとって「ひとりの女性に決める」ということは非常に危険な選択であると言えるでしょう。
なぜなら、彼らはひとりの女性に決めてしまうと最大の武器である「モテる」という武器が失われてしまうのです。モテている男性も歳をとればただのおじさん。小粋でダンディなちょいワルオヤジは結婚していないか、離婚歴があるか、浮気をしまくっているかのいずれかなのです。
そしてモテる男性は基本的に頭がいいので、自分が恋愛戦場から離れモテなくなったとき、女性が自分にどれだけ冷たくなるのかということを知っています。
ですので「モテているから好き」というようなタイプの女性と付き合うと、周囲からはモテなくなり、そして愛する彼女も自分に愛想を尽かすと知っているのです。
そのため彼らは自分がモテなくなったときにも自分のことを愛してくれる女性を選ぶと言えるでしょう。そして彼らはそれを「ブ男」への対応で予想するのです。
先日、新宿の喫茶店で見るからにホストっぽい男性とその横にキャバ嬢のような女性が一緒にいる場面を目撃しました。ホストはモテることが仕事なので彼はおそらくモテるのでしょう。
さて、彼女はホストの彼に対して自分の働く店の店長のおじさんがいかにキモくて不快かという話をしていました。この時点で彼がこのキャバ嬢と結婚する可能性は0になったと言えるでしょう。
くわしい内容までは聞いておりませんが、彼女は「キモいおっさん」というだけで店長のことが大嫌いなのです。店長の言っていることのほうが正しかろうとそんなことは関係ありません。キモいから悪であり、キモいから罪なのです。
「店員さんに横柄な男性はやめておけ」と言いますが、それと同じでしょう。
モテる男性は決して口にはしませんが「キモい男性に冷たい女はやめておけ」ということを身に染みて理解しているのです。
何故ならモテる男性はモテる女性とちがい、生まれながらにしてモテる男性ではなかったからで御座います。
モテる女性は得てして生まれながらにしてモテておりますが、モテる男性は自分の力でモテる男になっているのです。
それはつまり彼らには「モテない時代」があり、そのころに「モテない男」がどれほど辛い目に会うのかということを身にしみて理解していると言うことに他なりません。