作品にそっと添えられていることも多い、クリエイターの名刺やショップカード。イベントやお店に出かけて持ち帰ったり、手渡しでいただいたり…と、普段からたくさんのカードを受け取る編集部スタッフが、心に残った1枚をご紹介します。その人に会いたくなるような、作品を覗きたくなるような、お店に足を運びたくなるような…そんな、次の扉を開けたくなるカードがいっぱいです。
はじめて目にする「カバー付きのショップカード」。引き出せば、かわいいペーパークラフトのサーカステントが現れます。まさに、実際の作品の世界観をそのまま体験できてしまう、ユニークな“ひと工夫”。作り手のハチナナ雑貨さんにお話をうかがいました。
ハチナナ雑貨
「毎日の生活をちょっとずつ自分の好きなもので埋めていく」をコンセプトに、幅広く雑貨づくりを手がける作家さん。
窓から覗くのは…?
カバーが付いているカード、というのは本当におもしろいですね。窓枠からチラリと覗く作品も素敵です。このカードは、いつごろから使われているものでしょうか?
ハチナナ雑貨さん: 2ヶ月前にすこしだけ手を加えましたが、 使いはじめたのは、1年くらい前だったと思います。
このユニークなカードカバー。その材料は、「普段から自宅にあったもの」なんだそう。
「もったいないなあ」からの、ひと工夫
ハチナナ雑貨さん: 普通のカードじゃつまらないなあ」と思い、なにかひと捻り欲しいと考えていたんです。そのとき偶然、目に留まったのが処分予定の紙の山でした。いわゆる裏紙です。
それを活用しよう、ということだったんですね。
ハチナナ雑貨さん: そうなんです。わたしがつくる作品の多くは、クラフト紙に自宅でプリントしたものなので、プリンターの不具合や失敗で廃棄になる紙が少なからず出てしまうんです。日ごろから、それらをそのまま捨てるのはもったいないなあ、と感じていました。
とっても素敵な再利用ですね。
ハチナナ雑貨さん: きっと印象にも残るだろうし、実際の作品に使っている紙の質感を感じとっていただくこともできるので、ちょうど良いものができましたね。
サーカスのテントが窓から見える、というのはわくわくします。
ハチナナ雑貨さん: お祝いやお礼など、どんなシーンにも使っていただくことができるので、一番人気のある作品なんです。わたしもとても気に入っていて。
裏面は、SNSのアカウントやギャラリーページへのリンク集ですね。
ハチナナ雑貨さん: 興味を持っていただけた方には、ぜひご覧いただきたいですね。
遊び心でおもてなしを
名刺交換をされるときなどに、なにか言われたことはありますか?
ハチナナ雑貨さん: まだまだ交換している数がとても少ないのですが、今回のように「印象に残りました」と言っていただけると、とてもうれしいですね。普段から「遊び心とハンドメイド感」を大切にしているので、受け取った人にすこしでも驚いていただけたり、喜んでいただけたり。作り手の存在を感じてもらえたらありがたいなと思います。
ここにしかない雑貨店
「毎日の生活をちょっとずつ自分の好きなもので埋めていく」というコンセプトで、ジャンルにとらわれず、幅広い作品を制作されているハチナナ雑貨さん。ギャラリーは、その名の通り、さながら“たのしい雑貨店”のようです。
ハチナナ雑貨さん: 手を動かすものづくりが本当に好きで、ギャラリー名を決めるときも、どんなものをつくりたくなってもいいように、どんな作品が並んでももいいように、と「雑貨屋さんのような名前」をつけたんです。