客観的に自分の状態を把握すること
次に、悩んでいることを紙に書き出し(もちろんノート機能のあるアプリでも良いのですが)、考えうる解決策も書いていきます。あとでまた思い悩んだときにその紙を見ると、自分がまた同じことを考えていることに気づくでしょう。
冷静に客観的に自分の状態を把握できると、今すべき最善の策は何かということも考えられるようになります。それもまた紙に書きます。最善が分かれば、それをするだけ、それしかしてはいけないのですから、悩む必要がなくなります」。
最善がわからないときは、恋愛指南書を読んだり、恋愛の専門家にアドバイスをもらったりするとよいそう。
内から外に心の向きを変えて、苦しい恋愛回路から脱却
それでも恋愛回路から抜け出せないなら、いろいろな人と話をして、気晴らしするのもひとつの手、と博士は言います。
「誰とも話さずに、内にこもって悶々としているから恋愛回路にハマるんです。人間の心は、外に触れているときは外に向くものなので、内側から外側に心の向きを変えましょう。
もちろん話をする以外にも、たとえばエクササイズで体を動かしたり、カラオケで発散したりするのも有効です。物理的に彼のことを考える時間を少なくして、恋愛回路が働きにくい習慣を身につけるんです。
最終的な方法は2つ
それでも恋愛回路が小さくならなければ、次の2つを試してください。この2つは、75年以上前に書かれ、今も売れ続けているベストセラー、デール・カーネギー著 『道は開ける』を参考にしています。この本は本当につらい状態にいる人を救う名著です。
で、ひとつは、“最悪を想定する”こと。たとえば、その大好きな人と結ばれなかったら、自分はどうなってしまうのか。これから起こりうる“一番悪いこと”を考えてみると、人は覚悟ができて開き直り、つらい精神状態から抜け出せたりします。
もうひとつはまったく真逆とも言えますが、“今日を生きることだけに集中”してみること。みんな先のことばかり考えるから、このツライ日が永遠に続くように思えて、不安になるんです。であれば朝起きて、仕事して、ごはんを食べて、寝る、その1日を過ごすこと“だけ”にフォーカスするんです。そうすればおのずと気持ちがラクになりますよ」。
体を動かして気分を発散する、目の前のことにだけ集中する。いずれにしても「恋愛の相手」以外のことに目を向ける時間が増えれば、おのずと恋愛回路から抜け出すというわけですね。
もし今、ぐるぐると同じことを考え続けて苦しい状態に陥っているという人は、博士のこれらのアドバイスを試してみてはいかがでしょうか。
(取材・文:吉祥さゆり)
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