甚大な被害を出した今年の台風。そのとき、何をしていた?
(Elen11/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)
2019年秋、東日本を襲った台風15号と19号は河川の氾濫や停電など、甚大な被害を与えた。その猛烈な風と雨を目の当たりにし、「過去最大の威力」と感じた人も多かったはずだ。
■営業を休止する企業が続出
台風15号と19号の上陸時、首都圏の鉄道会社は計画運休を実施。商店や飲食店などでも営業中止とする会社が続出し、ネット上では休みとした会社に称賛の声が上がった。
一方で「台風でも休まず営業」とした店舗には、「社員の安全を考えていない」などの批判も。なかには、運営会社にクレームの電話を入れたネットユーザーもいたようだ。
是非は別として、企業によって対応が大きく異なったことは間違いない。
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■台風時に仕事をしたことがある人は…
企業によって異なる台風上陸時の対応。しらべぇ編集部では全国の10~60代の男女1,733名に調査を実施。
結果、「台風上陸時に仕事をしていたことがある」と答えたは40.2%。半数は下回ったが、多くの人が台風のなかでも仕事をした経験を持っている。
■職業別に見ると…
台風上陸時に仕事をしていた経験を持つ人を職業別に見ると傾向が出た。
組織に勤める人ほど割合が高い傾向があり、公務員は57.4%に。警察官や消防署員などは台風でも市民の安全を守るため出動しなければならない。それを考えると、順当な結果なのかも。
また、会社員や自営業も仕事をしていた経験を持つ人が半数を超える。「台風上陸時は休み」の意識が広まりつつあるが、完全に浸透したとは言い難い。
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■経験者の声は
台風上陸時に仕事していたというNさん(50代・サービス業)に聞いてみた。
「コンビニを経営していますが、地域に貢献したかったので今回の台風19号でも営業しました。アルバイトには『出勤しなくてもいい』と言いましたが、『こういう時だからこそ』と出てきてくれる子もいましたね。
みるみるうちに商品がなくなってしまいましたが、お客様から『ありがとう』と声を掛けてもらいました。社員やパートの安全を最優先に考えるのは当然ですが、誰かが仕事をしないと回らないのも事実。台風のなかで仕事をすることが、必ずしも悪いことではないと思っています」
台風上陸時の対応は様々だが、社員の安全を最優先したうえで、営業の有無を判断する必要があることは間違いない。
(文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2019年10月28日~2019年10月30日
対象:全国10代~60代の男女1,733名 (有効回答数)