氷川神社で「ふくろ絵馬」を導入するに至った深いわけとは…
(提供 氷川神社)
プライバシーや個人情報保護が盛んに叫ばれる昨今。そんな中、「立派な鳥居と真っ直ぐ続く長い参道が気持ち良い神社」と評判の、さいたま市の氷川神社の画期的な絵馬が、SNS上で話題を呼んでいる。その導入経緯等を、氷川神社に直接聞いてみた。
■「可愛く仕上げた人は凄い」
SNS上には、「何年か前に絵馬に対して『個人情報漏洩だ』とか『プライバシーの侵害』っていうクレームが増えてるって何かで読んだ」「時代を感じつつ、景観を崩さず賑やかに可愛く仕上げた人は凄いと思った」 「巾着袋なら、神様に中身(願いごと)を見て頂けるのも素敵」と投稿されている。
これに対して、「この方法なら、他人の絵馬に落書きする不届きもの防止にもなりますね」といったコメントも寄せられている。このような絵馬を導入に至った想いとは、どのようなものだったのだろうか。
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■社会的背景がキッカケとなり導入
氷川神社広報担当によると、この絵馬は昨年10月から導入したという。
(提供 氷川神社)
その意図は、ズバリ社会的背景。いたずらや変なことを書いていく参拝者もいるという。また、絵馬に書かれる内容のプライバシー保護も、必要になってきたとのこと。他の神社では、書いた内容がわからないように、木の絵馬にシールを貼っているところもある。
ふくろ絵馬は、ふくろと一緒に紙が渡される。渡された紙絵馬に願いごとを書き込み、折りたたんでふくろに入れて絵馬掛けにかける仕組みとなっている。カラーは10色あり、自分で好きな色を選ぶことが出来て、値段は500円。
■「長い期間かけたままにできる」
氷川神社では、木の干支の絵馬も用意している。担当者は、「木の絵馬は、かける場所がいっぱいになると、外すことになるが、ふくろ絵馬はかさばらないため、多くの絵馬を長い期間かけたままにできる」と意外なメリットを話してくれた。
また、「お正月は木の干支の絵馬が人気だが、通常はふくろ絵馬のほうが好まれている」という。参拝客からは「かわいいと大好評です」とのことだ。
(文/しらべぇ編集部・おのっち)