よろスィーツ! スイーツ芸人のスイーツなかのです。
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手土産やプレゼントでスイーツを贈るとき、「なにこれ!」とか「こんなのあったの!?」と驚きとともに喜ばれると、ちょっと嬉しかったりしますよね。そんな「サプライズスイーツ」をご紹介するこの連載。第29回目は、麻布十番「しろいくろ」の塩黒豆アイスをご紹介します。
こんなアイスを待っていた
気付けばあんなに届いていた蝉の声も聞こえなくなり、袖の長い服を引っ張り出すようになってきました。暑さに唸ることもなく、寒さに縮こまることもない。外に出かけても、家で過ごしても、お菓子との相性がいい季節だなあと、毎年思います。
しろいくろさんの塩黒豆アイスは、まさにこの季節におすすめしたい和風のアイス。
ひんやりとしたくちあたりでありながら、口にひろがる甘さは、秋の空気に寄り添うような温度の良さを感じるのです。
しっとりと、ゆったりと、そんな気持ちになってもらえるような、心を和らぐような味わいが待ってます。
「白」と「黒」のモノトーンを基調にしたお菓子を揃えるお店
麻布十番の路地裏に佇む、しろいくろさん。丹波の最高級黒豆を主役にした黒豆菓子のお店です。
和菓子屋さんのイメージが浮かぶかもしれませんが、黒豆を使ったロールケーキやガトーショコラもあり、和洋どちらも揃っています。
ぼくが初めて行ったのは、今から5〜6年ほど前だったような気がします。六本木から麻布十番まで散歩していると、思わず足を止めてしまうようなグッとくる店構えに出会いました。
最初はお菓子屋さんとは思わず、食器や骨董品などを扱うようなお店かと思った記憶があります。引き込まれるように中に入ってみると、外から感じた雰囲気とぴったりの内装。
その時に食べたのは、看板菓子の「黒豆塩大福」。餅生地からうっすらと覗く大粒の黒豆シルエットが愛しい。塩気と甘みの相性がとっても良く、豆の香りをしっかりと感じます。小ぶりながらインパクトの強い、とっても美味しい大福。
店名にもあるように、お菓子も「白」と「黒」のモノトーンを基調に作られていることもわかり、しっかりとしたコンセプトを感じました。塩黒豆アイスもそんなメッセージが込められているような、白と黒をベースにしたアイスです。
え、黒豆を砕いて入れる?
さて、塩黒豆アイス。みなさんは黒豆使ったアイスって食べたことありますか? 抹茶や小豆など、和風のアイスは出会ったことあると思いますが、黒豆はなかなか珍しいかと思います。
食べると「おっ!」と分かるくらい、どこを食べても黒豆を感じられるよう、クラッシュした黒豆が散りばめられています。
黒豆というとお正月に食べる甘煮のイメージなどで、ほっくりとした食感がありますよね。ただ、このアイスに使う黒豆は少し固めに炊いてあり、食べた時に香ばしさを強く感じられるのです。
ごろごろっとした食感は、まるで砕いたアーモンドのような印象もあり、新しい和風アイスのような感じ。
バニラアイスのまろやかさに、ほんのりと塩気を感じる黒豆。舌の上でゆっくり溶けていく、やさしい甘さ。このバランス、とってもいい。休みの日にあったかいお茶と一緒に食べる、そんな時間を過ごしたいアイスです。
お家でゆったり食べてもいいし、贈り物にも使いやすい。どの年代にも贈ってもぴったりの落ち着いたデザインなのが嬉しいですね。猫好きの人にプレゼントしてもいいかも!