飛ぶ鳥を落とす勢いの快進撃を見せる『鬼滅の刃』だが、劇場で販売される関連グッズに何やら異変が…。
16日より封切りとなり、「日本映画史に残る」といっても過言ではない人気ぶりを見せている「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」だが、グッズ売り場にてなぜか大量の在庫を発見。その理由について探ってみると、あまりに切ない真実が…。
■完全に「出せば売れる」状態に
鬼滅の人気ぶりは完全に社会現象になっている。大手コンビニ各社が鬼滅とのコラボグッズを多数展開したり、「ダイドーブレンド」が鬼滅コラボのコーヒーを販売したりと、もはや日常生活の中で「鬼滅キャラを目にしないほうが珍しい」ともいうべき状態である。
中には「少しやりすぎでは…?」と感じるようなコラボ商品もあるのだが、ダイドーブレンドのコラボ缶(鬼滅缶)は販売開始から約3週間で売上数5,000万本を突破。「鬼滅ブランド」の凄まじさを物語っている。
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■劇場で販売されるグッズも…
また映画の観客数ももの凄いことになっており、劇場の入場者特典として配布される冊子「煉獄零巻」は各地の映画館で早々に配布終了。そこに目をつけた転売行為も横行する事態に。
当然のように劇場販売のキャラクターグッズも売り切れ…と思いきや、ネット上ではなぜか「グッズが大量に余っている」という声も少なくない。
真偽を確かめるため、記者も埼玉県内の映画館へと向かったのだが、そこには大量の鬼滅グッズが陳列されていた。
■在庫が発生する理由は明らか?
しかしここで補足しておきたいのは、人気のグッズは跡形もなく売り切れているが、一部の商品だけ「大量に残っている」という点である。
その商品とは、悲鳴嶼行冥(ひめじま・ぎょうめい)の関連グッズ。鬼滅の主人公である竈門炭治郎の所属する「鬼殺隊」内では最強と目される屈指の「強キャラ」であるが、グッズの売れ行きは他のキャラよりも動きが鈍いようだ。
これは恐らく、悲鳴嶼の人気が著しく低いことが要因と思われる。
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■明らかに異質の存在
鬼殺隊には「柱」と呼ばれる9人の精鋭が名を連ねており、その中で最年長かつまとめ役を務め、最強の戦力を誇る悲鳴嶼は鬼殺隊を代表する存在といえるだろう。
しかし他の柱が「筋骨隆々で派手好きの美男子」「クールな風貌と天然な一面を併せ持った美青年剣士」「豊満なバストで男性読者のハートをガッチリと掴んだ恋多き美女」など、華やかなキャラ設定とビジュアルを持っている中で、「だいたい涙を流している白目のゴリマッチョ」の悲鳴嶼は、かなり異質な存在である。
漫画の世界でかませ犬にされることが多い「岩属性」であり、使用武器も鎖付きの斧に鉄球がついたというストレートなパワーキャラ要素も人気に繋がらない要因だろうか。
■ちびっ子と女性オタクに話を聞いた
老若男女に馬鹿受け中の鬼滅だが、元々は「週刊少年ジャンプ」にて連載していたこともあり、メインの読者層は少年たち。そこで小学校低学年の男子、高学年の女子に話を聞いてみたのだが、「悲鳴嶼には全く魅力を感じない」とシビアな回答が。
ちなみに学校では「普段はヘタレだが失神して眠ると強くなる」我妻善逸が大人気なようだ。
また昨今の漫画、アニメ文化の人気は大勢の女性ファンによるバックアップも忘れてはならない。鬼滅ファンである20代女性に話を聞くと…やはり周囲の女性の間では悲鳴嶼の人気はかなり低く、最も人気なのは「小柄な体格で中性的な美少年の天才剣士」の霞柱・時透無一郎だという。