1年ぶりに、連ドラの現場に戻ってきた吉高由里子さん。「朝は早いし、もう大変ですよ~」と口先では愚痴りながらも、そう語る表情は、なんだかとても楽しそう。
「今回のドラマ、スタッフさんが『東京タラレバ娘』と同じなんです。同じ人たちと再会して、また一緒にものづくりができることの尊さを、日々噛み締めています。今回は4か月撮影があるんですが、その一瞬一瞬、全てが貴重な瞬間です」
今回のドラマ『正義のセ』で演じるのは、横浜地検に勤める2年目の検事、凜々子。29歳で独身という、まさに吉高さんと等身大の役。
「最初に検事の役だと聞いたときには、“難しい法律用語があるようなセリフ、マジで無理だから!!”と焦ったんですが、プロデューサーさんが“吉高さんにはそんな役、お願いするわけありません”って一笑に付されまして(笑)。阿川佐和子さんが書かれた原作の小説を読んだら、事件ドラマというよりも、仕事を通して凜々子が成長していく物語だったので、これならできるかも、と思って、やらせていただくことに」
仕事に恋に、家族とのあれこれに頑張る凜々子。とても人間味のあるキャラクターのようですが…。
「放送1回目の冒頭のシーンで凜々子はひったくりにあうんですが、なんかその“おっちょこちょい設定”が、素の私を参考にして書かれているような気が…(苦笑)。あと、ちょっと転んだくらいじゃめげないけれど、忘れた頃に痛みを感じて、“あれ、なんか怪我したっけ?”って立ち止まる感じも、よく似てる。脚本の松田裕子さん、私をしっかり観察してらっしゃるな、と思ってます」
凜々子同様、吉高さんも現在29歳。仕事にやりがいが出てきて、同時に私生活も頑張りたいお年頃…?
「どっちも頑張ろう、という姿勢ではありますよ。でも、なんか頑張りすぎて空回り、みたいな感じになるんですよね、私。29歳とか30歳って、もっと大人だと思ってたんですけれど、自分がなってみたら全然違った。全くちゃんとしてない、私。マネージャーさんは年下なんですけれど、私より遥かにしっかりしてるんです。で、“ヘラヘラしないでください!”ってよく怒られてます(笑)。でもそうはいっても、いろんなことが分かるようにはなって、連ドラの主役をやらせてもらえることの重要さも、今はすごく噛み締めています。同時に、昔に比べると数字やらなにやら、吹いてくる風も強いんです。思わずフレームアウトしそうになるくらい強い(笑)。でもだからこそ責任感もやりがいも実感できるものなので、風圧に負けず、頑張ろうと思ってます。きっと凜々子は、アンアンの読者さんと同世代だと思うんです。このドラマを見てもらうときっと、仕事が好きになるというか頑張ってみるかって感じてもらえると思う。週の真ん中水曜日…って、え、古い? うるさいなぁ(笑)、いいの! とにかく、これを見てポジティブな気持ちになってほしいです」
よしたか・ゆりこ 女優。1988年生まれ、東京都出身。代表作にドラマ『ガリレオ』『花子とアン』『東京タラレバ娘』など。8月公開予定の映画『検察側の罪人』にも出演。ツイッターは@ystk_yrk
新米検事の凜々子は、仕事はもちろん、恋や家庭でも問題山積み。事件や騒動を解決する中で、人として成長する凜々子の物語。共演に安田顕、三浦翔平、生瀬勝久ら。毎週水曜22:00~日本テレビ系にて放送中。
※『anan』2018年5月2・9日号より。写真・内田紘倫(The VOICE) スタイリスト・三好マリコ ヘア&メイク・末武美穂 インタビュー、文・河野友紀
(by anan編集部)
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