「かぐわし」という名前と、その佇まいも上品な和の雰囲気のアロマディフューザーに出会いました。熊本県・山鹿(やまが)で、手仕事から生まれたさまざまな日用品を扱うお店「ヤマノテ」のオリジナル商品で、地元の伝統工芸の技術が活かされています。どんなインテリアにも馴染む、素敵な逸品をご紹介します。
手仕事を大切にする小さなお店「ヤマノテ」
熊本県・山鹿(やまが)にある小さなお店「ヤマノテ」。扱っているのは、店主が地元や旅先で心惹かれた器や竹製品、食品など。伝統やこだわりを感じさせてくれる手仕事品を届けることで、人々が心豊かで穏やかな生活が送れるように、さらにはさまざまな人や場所と出会い繋がれるようにとの思いをもっています。
今回は、そんなヤマノテが地元の作り手の方々と一緒に作っているオリジナル商品のひとつ、アロマディフューザー「かぐわし」をご紹介します。
香り高く、美しいアロマディフューザー「かぐわし」
こちらがそのかぐわしです。「香り高い」「美しい」を意味する古語の「香ぐはし」に由来する名前と、花瓶に一輪の花が生けられているような姿に、どこか奥ゆかしく清楚な雰囲気を感じます。
陶器は長崎の波佐見焼。有田焼で知られる有田町の隣、波佐見町で作られる伝統的な焼き物です。そして、香を吸い上げ、優しく香る部分は山鹿灯籠の和紙でできています。
伝統工芸の山鹿灯籠の技法で作られるかぐわし
山鹿灯籠は、室町時代から約600年の間、山鹿で受け継がれている伝統工芸で、寺社などの形をした紙製の照明のこと。その照明は、木や金具を一切使わずに、和紙と糊だけで作り上げられます。かぐわしにもその技術が使われていて、曲線部分を貼り合わせるときには、糊しろを作らずに紙のわずかな厚みの小口だけを利用して接着します。そうして仕上げられたゆるやかな曲線を描く形は繊細で、和紙の美しさを上品に引き立たせます。かぐわしは、このように一つひとつが細かな手作業で作られる貴重なものなのです。
上品な色と香りは2種類
かぐわしは、和紙の部分と陶器・アロマオイルがセットになった商品。「もえぎ」と「あやめ」の2種類展開されています。
「もえぎ」は和紙の部分が若葉色で、陶器は白っぽくやわらかな雰囲気をしています。アロマオイルは国産とヨーロッパ産の精油に愛媛県産の柚子・ゼラニウムとベルガモットがブレンドされていて、軽やかな甘さ感じる落ち着いた香り。
「あやめ」は和紙の部分が「紫式部」という伝統色で、陶器は黒っぽくシックな印象です。アロマオイルには奈良県吉野産のヒノキと、スイートオレンジやイランイラン・ラベンダーがブレンドされ、華やかな花の香りを楽しむことができます。
さまざまなインテリアに合わせて楽しもう
和の素材を使ったシンプルなアロマディフューザーは、どんなインテリアにも溶け込み、さりげない華やかさでお部屋を彩ってくれます。和室にはもちろん、モダンな雰囲気のクールなお部屋や、ナチュラルな印象のお部屋にも合わせられます。是非取り入れて、かわいらしい佇まいとやわらかな香りを楽しんでみてはいかがでしょうか?
かぐわし もえぎ・あやめ 各3,500円(税別)
ほかにも山鹿灯籠を活かした作品が
ご紹介した「かぐわし」はヤマノテの店頭のほか、全国各地のインテリアショップや百貨店などで取り扱いがあります。また、同じく山鹿灯籠の技術を活かして作られた美しいモビールのTou Rouシリーズなどもあり、そちらはオンラインショップでの購入が可能です。ぜひホームページをチェックしてみてくださいね。
九州の工芸の技術が詰まった美しい日用品。その品のある佇まいは、きっと心を穏やかにしてくれますよ。
photo / ヤマノテ
ヤマノテ
熊本県山鹿市山鹿1375