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理系美容家が教える[お風呂の効果的な入り方]美肌になれる人となれない人の違いって?

美容

初めまして、理系美容家のかおりです。なんとなく体や肌に良いと思っていたことが逆効果だった! ということがないように「科学的根拠のある正しい美容知識」をお伝えしています。今回はお風呂のおはなし。

お風呂で美肌になるメカニズム

「お風呂入ると、肌の透明感が増して綺麗になる気がする!」そんな実感をしたことのある方は多いのではないでしょうか?
ところが、入浴方法を間違えるとかえってお肌の乾燥を招く結果に成りかねません。今日は、お風呂の美肌効果と、スキンケアのために知っておきたい入浴法についてお伝えしていきます。

綺麗な肌を育てるために大切なことは、「肌の新陳代謝と高めること」。そのためには、肌の隅々まで毛細血管を張り巡らせ、酸素や栄養素がたっぷりの血液を運んだり、老廃物を運び出したりすることで肌作りの環境を整えることが重要です。

身体が温められると、肌の血管は拡張することで体の中心部から温まりすぎた血液を体表面で冷やそうとします。ところが、入浴時は体中がお湯に囲まれているため更に体表面の血液が温められ、全身を巡ることによって効率よく血流が促進されるのです。

さらに水中では身体は水圧を受けるため、お風呂から出る時に圧力から解放されると血流が一気に巡りやすくなるという側面もあります。血行促進によって肌の新陳代謝が向上すると、肌のバリア機能が整うことで潤いのある肌に導かれます。また肌に血行は肌に血色を与え、疲れると現れやすい黄ぐすみや目の下の青クマを改善させることもできるのです。

実は、入浴直後に見られる明るくて透明感のある肌は一時的なもの。肌の最表面にある角質層の水分量が多いと光が散乱するために肌が綺麗に見えるのです。本当に美しい肌は、毎日のお風呂習慣によって育まれます。是非、毎日のお風呂の時間を大切にしてみてくださいね。

乾燥肌への分かれ道!?誤ったお風呂の入り方

お風呂による美肌効果の恩恵を受けるために、気をつけなくては行けないポイントは二つあります。

一つは「時間」。saita読者によるアンケートによると、湯船に入る時間は6~10分が40.5%が最も多く、次いで15分以上が26.1%、11~14分が23.4%となっています。

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実際はどれくらいの時間が良いのでしょうか?

肌の角質層は水分を過剰に含むとバリア機能が低下するため、やがて水分が蒸発すると元の状態よりも乾燥してしまうことさえあります。また、入浴中にも肌の保湿成分の一つであるNMFは少しずつ流れ出てしまいます。1回の入浴では15分程度がベストです。

もう一つは「温度」。saita読者によるアンケートによると、湯船の温度は41℃が40.5%と最も多く、次いで42℃以上が26.1℃、40℃が25.2℃となっています。

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こちらも、実際は何度くらいが良いのでしょうか?

実は、湯温が高すぎると保湿成分がますます逃げ出しやすくなる上に。血管が収縮してしまうために血液の巡りが悪くなってしまいお風呂の美肌効果を得ることが出来なくなってしまうのです。
これは「自律神経」と言う働きによるもので、昼間の活動時に活発になる「交感神経」と、夜間のリラックス時に活発になる「副交感神経」が湯温によって切り替えられられてしまうのです。

個人差はありますが、42℃以上のお湯では交感神経優位に傾きやすくなってしまうため、夏場は38~40℃、冬場は39~41℃以下のぬるま湯に浸かるのがお勧めです。汗をだらだらかくということは交感神経が活発になっている証拠なのです。

40℃程度のお湯に10~15分入れば、体温が約1℃上昇することが実験的に確認されています。また、入浴時、最もリラックスに有効な体温上昇率は1.1℃と言われいるんですよ。

体の洗い方でニオイや肌の乾燥度合いが変わる!

乾燥肌さんは見直して!身体の洗い方をチェック!

ところで、皆さんは身体の洗い方を意識していますか? 全身くまなく、ごしごしと擦り洗いはしていませんか?
ボディソープなどによる洗浄は、方法を間違えると潤いに必要な皮脂や細胞間脂質などの保湿成分を洗いすぎてしまう可能性があります。
身体の洗い方は、二つのポイントを意識しましょう。

一つは、泡をしっかり立てること。洗浄剤に使われる界面活性剤は、濃度が高いと肌に刺激になってしまうこともあります。適度な濃度で使うために、水を加えてしっかり泡立てて使いましょう。またきめ細かい泡は、泡の表面積が増えるために効率よく汚れを落とすことができます。

もう一つは「アポクリン汗腺」部位だけ泡を付けて洗うことです。アポクリン腺汗腺はわきの下や耳の穴、乳房、外陰部、肛門の周辺などに存在する汗腺で、汗に脂質やタンパク質等の成分を多く含むために皮膚常在菌のエサとなりやすく、臭いの元になってしまうです。

逆に、全身に分布する汗腺「エクリン腺」は殆ど臭いのもとにはなりません。

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stock.adobe.com

臭いが気になるアポクリン汗腺部と、皮膚常在菌が増えやすい足の指の間だけ泡をしっかり付けて洗い、他の部位はさーっと撫でるように洗うだけでOK。身体は全身一様ではないので、洗浄力に差をつけて洗うと肌の潤いを守ることができますよ。

お風呂から上がったら20分以内に保湿を!

美肌になるお風呂の入り方、皆さんはいくつ実践していましたか?
全て試してみたけど、お肌のつっぱりが気になる!という方は、「お風呂上がり20分以内の保湿」がオススメです。肌の角質層が過剰に水分を含んだ状態では、肌のバリア機能が低下し出浴後の25分を過ぎると元の水分量より少ない「過乾燥状態」になってしまうことがわかっています。
お肌に油分の蓋をするイメージで、乾燥しやすい箇所を中心に保湿すると効果的です。

まだまだ寒い日が続きます。温かいお風呂でまったり温まりながら、効率よく美肌を目指しませんか?

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