30代の婦人科系悩み&疑問に、人気婦人科医がお答え!今回は「おりもののにおい問題」について。「30代になってから、おりもののにおいが強くなってきた気が。毎日お風呂で洗っているのになぜ……。彼と過ごすときも積極的になれません」など、30代が気になるおりものの匂い。専門医に教えていただきました!
おりもののにおいが気になる…!これって病気!?
30代女性のお悩み&疑問
・「30代になってから、おりもののにおいが強くなってきた気が。毎日お風呂で洗っているのになぜ……。彼と過ごすときも積極的になれません」
・「恋人がいるわけではないのでずっと気がつかなかったけど、おりものがにおう気がしてショックを受けている。特に生理前がチーズっぽいにおいがきつい。これって、周囲の人にも気付かれているの?」
・「夫に鉄がサビたようなにおいがすると指摘された。生理が近いのかと思いきや、関係ない時期にもにおう。何かの病気でしょうか?」
30代の読者に多かったのが、おりもののにおいがきつくなってきたというお悩み。専門医にお話を伺いました!
医師がお答え! おりもののにおい3つの主な原因
1.30代半ばからは、おりもののにおいがきつくなる
30代半ば〜40代になると、生理前のおりもののにおいがきつくなる方が多いです。おりものというよりは、子宮の中から醸し出すにおいが変わってくるのです。これは異常なことではなく、生理的なにおいですからある程度は普通のことなのですが、今の女性はにおいに対して非常に敏感で、気にされる方が多いですね。
パートナーの男性が「性病ではないか」と疑って、婦人科に付き添って相談に来るというケースもありますが、半数くらいは特に病気が見つからない方です。
2.鉄がサビたようなにおいは要注意
おりものに血液が混じるとどうしてもサビたようなにおいがします。血液が古くなると、においもかなりきつくなるのです。ですから鉄のようなにおいが強いと感じる場合、出血が隠れているケースもあります。
おりもののにおいが気になる場合、まずはおりものの検査や、がん検診を受けてほしいですね。
3.においの原因=膣炎のケースも!
においを気にして病院に来た方のうち、半数は病気がないけれど、残り半分の人は膣炎が見つかるケースが多いです。
例えばカンジダ膣炎。「カッテージチーズ状のおりものが出ないから、私はカンジダ膣炎ではないはず」と考えている患者さんも多いのですが、慢性化している場合は必ずしもカッテージチーズ状のおりものが出るわけではありません。
急性期の場合はカッテージチーズ状の特徴的なおりものが出ますが、慢性化していると、コンデスミルクのようなトロトロとしたおりものが出るだけの人が多い。検査してみないと分からない場合もあるのです。
あとは、トリコモナス膣炎。炎症が強いのでにおいがきつくなりがちです。性行為だけでなく、不潔にしている温泉、プールなどでも感染する可能性がある膣炎です。
問題ないにおいもあれば、病気が隠れている場合も。気になったら婦人科を受診しましょう。
取材・文/櫻木えみ 企画/斉藤壮一郎〈BAILA〉